鉄瓶・強くて美しい!。
所謂、『ニッポンのカタチ』などの豪華本に、必ずといってよいほど登場するのが、この鉄瓶です。
主に岩手県と山形県で作られていますが、山形県の鉄は岩手県よりも粒子が細かく、結果、造形的にも美しく、又、お茶の味も微妙な差が生じ、茶釜など茶道を中心とした分野では人気が独占状態です。方や、岩手県は量産を中心とした日用品から雑器に至るまで、幅広く商いしているのが大まかな概要でしょうか。夫々のあるべき姿の方向性の違いが、今も連綿と続き、全国の釜師の皆さんも、上手くこの二県の素材を使い分けしているのが、現状のようです。
さて、この山形の鉄瓶は力強い造形と機能的な各部分のあしらいが、独特のコントラストを生み、その様子からも活力のある生活があった時代を彷彿とさせてくれます。
不思議なもので、鉄瓶でいれたお茶は、こうも違うのか!、と驚くほどであります。鉄の成分とお茶の成分との微妙な相性がから生まれるものとはいえ、これほどの味わいに差がでてしまうと、二度と陶磁器でお茶をいれることなど、論外・・・、となってしまいます。急須でも同じことが云え、普通の雑貨屋あたりで売っている鉄の急須でも、味の違いは明瞭です。唯一、鉄に近い味わいとなるのは、やはり鉄分の多い、万古焼きか備前のような素焼きの焼き物しかないのです。
毎日お付き合いするお茶ですから、こういうものには、飛びっきりの優れたものを使うのが、当たり前になってもらいたいものです。
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