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2007年1月24日 (水)

ジオ・ポンティの展示物!

301_14イタリアを代表するデザイン界の大棟梁・ジオ・ポンティさんの仕事には他の方々にありがちな、その人らしい型というものがなく、まさに守・破・離楷・行・草序・破・急のようにそのプロジェクトごとの特性にあわせた最適な答えを大僧正のように瞬時に見抜き、そこからは、じっくりとイタリア人らしからぬ、執着心を以って考えに考えて、普遍的なマスターピースを我々に多く遺してくれました。ジオ・ポンティさんはプロダクトデザインにもテーブルウェア・家具を中心に、過去の歴史的背景を習得した者のみが到達できるコンテンポラリーな傑作が目白押しでありますが、この写真のような展示作品にもたいへん優れたものを遺されています。101_37「壊すことのできない歴史的建造物の中で住まう楽しさ」をコンセプトとしたこの展示作品は建築家としての哲学と生活者としての遊び心がうまい具合に折り合いがついていて、まさにコンテンポラリーな状況を表現しています。写真でしか分かりませんが、素材感としての重厚感と軽量感 が本を通して伝わってきますし、何といっても展示そのもから上等な品格というものが垣間見ることが出来ます。生まれた時から何百年も変わらない空間の中で暮らしながら、自分たちの同時代感性を表現することは簡単なようで難しく、流行の品物を置けば済むという俄か勉強で生息しているスタイリストのように、お気軽なわけにはまいりません。私も最近はお気軽に手離れできる仕事が多い中、このような写真を見るたびにジオ・ポンティさんからお叱りを受けている気がして、身の引き締まる思いです・・・。

ジオ・ポンティ 1891年 イタリアに生まれる。ミラノ工科大学卒業後、1923年に陶磁器メーカー リチャードジノリ社に勤務。その後、自身の建築事務所を設立し、公共施設の設計等を手掛け始める。1928年にデザイン誌「ドムス」を創刊し、国内外のデザイン界に大きな影響を与えた。01_18 1951年に発表の椅子「スーパーレジェーナ」は、伝統的なフォルムと超軽量を実現したアイディアにより絶賛される。また、1958年にはミラノに超高層ビル「ピレリ・ビル」を完成。今日でも古さを感じさせないスリムなビルは、ポンティの時代を超越したデザイン性と美意識が具現化したものである。多岐に渡って重要なデザインシーンに関わり、戦後のイタリアデザイン界を牽引した偉業から、1979年の没後も「イタリア建築・デザインの父」と称される。

Copyrights : DOMES July/August 1997 No795

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