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2007年1月 2日 (火)

広重・蒲原の雪!

201_34 広重の「東海道五拾三次」の絵の構成と飛躍とも云える省略には、日本のグラフィック・デザイナーはもちろん海外のアーティストにも多大な影響を与えたのは、今更云うまでもありません。この絵の場所、蒲原(現在の静岡県・蒲原町)は今では温暖な気候に恵まれた場所といわれ、めったに雪も降らないと聞いています。以前偶然にも新幹線でその雪景色を見た時はあまりの静寂感に覆われた一面にしばし見とれていました。

この絵にはヨーロッパの絵画には見られない温度・湿度・風、そして深さまでもがこちらに飛び込んできます。しーんとした物音ひとつしない雪道を心細そうに歩く旅人の気持ちさえもが、このシンプルな版画という手法から伝わってくるようで、更に各家は雨戸を閉め切って深々と冷え込む中で耐え忍んでいるのでしょうが、その気配を一切見せず、徹底した静けさの絞込みによる、なんともいえない冷え込む絵です。その上、重い雪で覆われた屋根の柔らかな曲線とそっくりさんが奥の山にまで飛び火してしまい、このあたりの解釈はもう、完璧なアート・ディレクターであります。

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