リチャード・サッパーの置時計
最近はネット上でも世界の優れたデザインの商品を購入することが出来ますが、20年ほど前ともなると、東京でも一部のデパートかデザインを売りにしている専門店しか、扱っていませんでした。この写真のものはイタリアのデザイナーの中でも、あのポストモダンという間抜けな思想にも踊らされず、じつに一貫してオーセンティックなデザインを展開した、リチャード・サッパーの手による置時計です。20年以上前にAXISで買い求めたものだと記憶しています。高さ8センチ、幅6,5センチほどの小ぶりなデザインですが、そのシンプリシティーに満ちた顔つきは、イタリア的であり、ドイツ的でもあり、構築されたプロポーションの中に微妙なエレガンスの影を秘めていて、この20年近く毎日、私の机の脇に居てくれました。
しかしながら、ご覧のように真ん中の丸い鉄板が錆びてしまい、おまけに、ずり落ちてしまうという情けない状態となりましたから、もう現役を引退させることにしました。時計の心臓部は日本製ですからびくともしておりませんが、すっかり風化してしまった中央部分を修理するにも厄介そうですから、今後は飾りものとして本棚にでも置こうかと思っています。一時はデザインの雑誌にはよく登場したものなのですが、本体が鉄板の上から塗装されているとは錆び出した時までは考えてもいませんでした。顔付きはインダストリアル・デザインの傑作ですが、実態はほとんど手加工品であります。
リチャード・サッパー
http://www.io.tudelft.nl/public/vdm/fda/sapper/index.htm
http://shopping.yamagiwa.co.jp/contents/designer/RichardSapper.html
| 固定リンク


コメント