これがデュフィー?
暖かい南フランスの気持ちよい生活を描くだけかと思っていたデュフィーですが、こんな絵も描いています。刷り込みにある、デュフィーのイメージとは全く違ったモチーフと色感でまとめられたこの絵は何かまるでルソーの絵のようであり、スリラー映画の舞台にもなりそうなドラマチックな印象が描きなぐった空から伝わってまいります。
フレンチ・トリコロール(赤・白・青)をキーカラーとして頻繁に用いていたデュフィーですが、こちらは、うって変わりブリティッシュ・グリーンがテーマ・カラーそのものです。重苦しくなりがちなこのモチーフを軽くしているのは、いうまでもなく、奥の建物のさらっと描いた窓枠に他なりません。
やはり、デュフィーらしい「品格の高い軽さ」はここでも健在でありました。
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