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2007年5月20日 (日)

藤森照信が全開!!!

Img_6824Img_6819 先日見学した清春芸術村で見た、茶室『徹』の創案者にして建築家・藤森照信さんの展覧会が7月1日まで、東京オペラシティー・アートギャラリーで開催されています (http://www.operacity.jp/ag/exh82/ )。私が出かけた日は丁度朝日新聞に、この展覧会の概要が掲載されたこともあって、普段このタイプの展覧会に足を運びそうもない中高年の方々が大挙していました。さて、この展覧会は昨年イタリアで開催され、大いに話題となった「ヴェネチア・ビエンナーレ建築展」の中の『藤森照信と路上観察:誰も知らない日本の建築と都市』とほぼ同じ内容のもので、私も待ちに待っていた展覧会であります。

私が藤森さんの存在を知ったのは、路上観察学会という名前からして面白そうなグループが設立された1986年頃ですから、ずいぶん昔の話で、そのメンバーは赤瀬川原平さんを筆頭に新しいアカデミズムを創出しようとする野心と遊び心にあふれた面々で占められています。「トマソン」をはじめとする、斬新な切り口で都市の生産と生活の隙間を紡ぐ一連の考現学的調査活動は、その後、千利休の侘び寂びとの共通点を発見して茶道の本質を辛辣に見抜き、現在の緩みきった組織・家元制度としての茶道界を一刀両断にしました。なにしろこのグループの確信犯としての異端でありながら普遍性のある社会批判を含んだ行動と発言は、各学会・教育界にも隠れファンが多く、ある大物をして、日本が世界に誇れる唯一の集団であるとまで言わしめています。

会場構成も藤森さんを棟梁に、路上観察学会の面々が手弁当・手作りで作りましたから、至る所、妥協の微塵もない潔癖性が表れているのですが、表現が飄々としていますから、とにかく和み、癒されるのであります。どの建築作品にも風土性がよく表れ、まさに今の時代の大潮流である、あるべき環境循環社会の核心と具体物が隠し味となっているようです。

Img_6996Img_6975Img_7000Img_7002この展覧会は、上記の路上観察学会の活動も包括的に紹介されていますが、メインは藤森さんの建築作品であります。時代の後押しを受けて、形式にとらわれない独創的アバンギャルド性・ヴァナキューラ性・インターナショナル性がお互い上手く響き合って、藤森さん独自の世界が会場に 展開されています。また、建築ツアーやワークショップも開催されるようですから、一介の建築展に終わらず、楽しんでもらおうとするサービス精神が盛りだくさんであります。

  帰りに購入したカタログも展覧会同様おみごとなもので、箱に入った冊子や建材をサンプリングした標本までもが、博物学的アプローチに徹していました。

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