1956年・私の日記より
久我山の家は一般の住居よりかなり急斜面の瓦屋根でしたから、秋ともなれば枯葉が屋根のとよにあふれんばかりに詰まり、雨になれば、その枯葉のせいで、とよの機能をはたせず滝のように雨が地面にたたき落ちるのでした。
毎年、大晦日になると恒例の、とよのごみ取りが朝から始まります。思ったよりも重労働というか、神経を遣うというか、予想以上にとよからでてくる枯葉をはじめ枝、空中から飛んできた諸々のごみの多さにびっくりしたものです。
この家の北側は神田川の崖地ともなっていて、南側のとよ掃除は陽が当たって暖かく楽しみ半分でしたが、北側は陽も当たらず、更に、神田川から吹き上げる風も冷たく、厳しい寒さの中のごみ掃除でした。
それでも、早く大きくなって瓦屋根によじ登って周りの景色がどう見えるのかが、楽しみだった頃でもありました。
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