鈴木信太郎のスケッチ
「こういう豊かでのびのびしたスケッチはどうしたら描けるのでしょうか・・・」、などと質問攻めに会いそうな典型が鈴木信太郎が描いたデッサン風のスケッチです。
ひと目で見ても鈴木信太郎の持つ卓越した描写力が、お分かりかと存じます。最近ではめったに聞くことさえ無くなってしまったこの画家の作品を、私はこれまでカタログなどを通して観てきましたが、やはりいつかは本物を目の前にしてみたいものです。
この林檎園を描いたのは1961年(昭和36年)ですが、幼少期の腰椎麻痺で車椅子を余儀なくされ、その低い視点からの構図が鈴木信太郎の独自のものとなりました。色鉛筆と水彩でさっぱりと描いたこの一枚からも、鈴木の豊かな感性が充分に表れています。
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