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2008年3月 8日 (土)

1948年・渋谷駅前広場

Gui  写真:田沼武能

1948年(昭和23年)、わたしの生まれた翌年の渋谷駅前広場の光景です。こんなだったのかー!と思ってしまうほどの時代を感じてしまう写真です。

忠犬ハチ公の銅像も今の位置とずいぶん異なってますし、舗装されてない土もあらわな広場が哀しそうであります。人の服装を見れば夏の夕方あたりかと思われますが、まだ皆さん戦後の復興も間々成らない頃です。井の頭線のホームに上がる階段の入り口は江戸屋という喫茶店と中華料理店の間に挟まれるほど狭く、いかにもローカル色がたっぷりであります。左に見える渋谷食品は戦後PXからの横流し品で大儲けしたといわれた店で井の頭線ホームが再開発されるまでそのガード下で人気の食品専門店でした。この頃、私の両親などはミルクを買うために久我山から西荻窪のヤミ市で着物と交換して手に入れてた状況ですから、この時代でも、儲ける人は居たわけであります。

もう亡くなったイノベーターという北欧のカジュアル家具を輸入していた村田合同の社長もこの時代には、既に米軍の指定業者としてパイプのベッドを製造していたそうで、そのノウハウが1972年頃にライセンス家具のメーカーとして大ブレークするのでした。戦後の一時代は、それこそ日本に拘らない、ちょいわる系の新し物好きの連中が、カバンに入りきれないほどの現金商売をしていたそうですから、このあたりの話は本当に怖い連中も登場してきて、面白さと怖さ・哀しさが同居しています。

町に匂いが無くなってしまった昨今ですが、この頃はまだ町の匂いが強烈であったことがこの写真を通して感じとれます。

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