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2008年4月 4日 (金)

小林泰彦・東京自転車小旅行

Rimg7774 イギリスのフランク・パターソンさんが描く、精密な線描法による自転車ツーリングの紀行スケッチは、そのみごとな空気感・風景の捉え方を通して人気ですが、日本においてはこの小林泰彦さん http://home.b01.itscom.net/yasuhiko/ の抜群のデッサン力と、(兄・小林信彦ばりの)洒脱な文体によるこの一冊がとどめでしょうか・・・。

1975年に登場した『POPEYE』の雑誌に、ライフスタイルのトレンドとして、数多く登場した小林さんの海外取材としてのイラストルポを、ご記憶の方も多いと思いますが、小林さん自身が無類のアウトドア・スポーツの達人でもありましたから、POPEYEに初めて登場したアメリカ西海岸の新しいスポーツに関する、ご自身のコラムと挿絵には、毎号わくわくしていましたし、『山と渓谷』に連載のコラム・エッセイも、視点が山ばかりでなく、周辺のちょっと洒落た内容にまでふくらみ、小林泰彦さんが、無粋な山男ではない気配を、雑誌を通して感じていました。

Rimg7777Rimg7793さて、1979年に文芸春秋社から刊行された『東京自転車小旅行』には、自転車で気軽に散策する愉しみが盛りだくさんで、ピックアップされた東京の見どころの選択センスも素晴らしく、今では既に消え去ってしまった光景も多々ありますから、比較しながら読みますと、この30数年で相当入れ替わってしまった東京の環境の変遷も理解でき、資料としてもありがたい存在です。

この本も神保町の店先のダンボールに入っていて、ハンバーガー一個ほどのお値段に飛びついてしまいました。どうやら古書店にも世代交代というか、時代の流れを知らない輩が商いはじめたのか・・・、私世代には思い出の宝庫である1960年代から70年代の雑誌・単行本が放出し始めた有様のようです。

因みにアマゾンで検索しますと、『東京自転車小旅行』は、私の買った値段の10倍の価格でした・・・。

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