英国的自転車三昧
英国の紳士の皆様が週末にでも集まって、これから近郊を散策するのでしょうか。良い絵柄ですがこれもFrank Pattersonさんの筆によるものです。イギリスはさほど経済立国でもないのに、一人ひとりの個人的生活にゆとりと遊びがあって、楽しむために生活しているというスタンスが小気味良く、ご同輩にも英国に移住したいという方々が何故か多いのです。
さて、クラブマン・レースという快走自転車のカテゴリーは英国で誕生したのですが、それもこのような美しい場所と趣味をいつにする仲間があってこそで、日本でもスポーツ自転車の開拓者・鳥山新一さん等がまだ日本の原風景が残っていた1950年代に、美しい景観を舞台に、このカテゴリーを優雅に楽しんでいたようです。今では景観の荒廃はもちろんのこと、自動車の加速度的増加によって、日本でこの愉しみは消滅してしまい、余程の趣味的エンスーのお方でない限り、目に触れることもなくなりました。
そんなわけですが、今の東京に限れば、なまじっか郊外よりも都心の尾根道の名残を快走する方が時代推移も愉しめ、時代考証という趣味的側面からも洒落ていると気付いてから、週末は専ら戦前の山の手を中心に、ちょっと早起きをして都心のヒルクライムを楽しんでいるわけであります。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント