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2008年8月22日 (金)

宮脇檀研究室・デザインサーヴェイ図面展

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デザインサーヴェイといってもご存じない方が多いことと思います。

デザインサーヴェイとは、ひとつの町をそっくり全体的に調べることを言います。その町が、現代的な都市であったり、外国の街でも良いのですが、宮脇ゼミナールでは、日本の伝統的な町を対象として、調べてきました。
1966年から、1973年にかけて、倉敷(岡山県)・馬籠(岐阜県)・萩(山口県)・五箇荘(滋賀県)・琴平(香川県)・稗田(奈良県)・室津(兵庫県)・篠山(兵庫県)の8ヶ所を調査して、建築的な図面として記録しました。その図面を見てもらうのが、今回の展示です。

デザインサーヴェイ以前に、町全体を概略的に描く方法、又は、主だった建物の間取りを調べる方法などはありましたが、町中の家を全て詳細にわたって調べる方法はありませんでした。
一軒一軒の家の間取り全てを網羅することによって、個々の家から、町全体までの関係性、その町の持っている特徴が見えてくるようになると思います。

まずは鳥になったつもりで、町の上空に行って見ましょう。目の下には、家々の屋根がつながっている様子が見えるはずです。これを図面にしたものが「屋根伏図」です。ここでは、屋根の大きさ、形、棟の向き、庭と建物の関係、道路と建物の関係、町の中の家の密度の高いところ、低いところ、町の中心になる建物などが解ります。
次にこの屋根をそっくりはずして見ます。そうすると一軒一軒の家の間取りが見えてくると思います。これが町全体の「平面図」です。それぞれの間取りには共通点もあれば、違うところもあり、大きな家もあれば小さな家もある。そこで生活している人々の営みが見えてくるような気がします。隣り合う家と家との関係、家と道路との関係、住宅と商店の違いなど、色々なものがここから見えます。
それではそろそろ、地上に降りて、町の中を歩いて見ましょう。道の両側には、家々の並びが見えます。壁や屋根の形、それを作っている材料、窓の形や、門の形、それぞれ共通点があり、又違っているところもあります。このように町の家並みの外観を書いた図面を「立面図」と呼んでいます。

空も飛び廻れる、一人の自由な旅人となったつもりで、ここに展示されている図面を見ていただけたら、ずい分面白いのではないかと思います。(主催者のことば:法政大宮脇ゼミ)

町田市の鈴木工務店http://www.suzuki-koumuten.co.jp/にある可喜庵http://www.suzuki-koumuten.co.jp/KAKI-AN/salon/salon.htmにおいて、今日から、法政大学・宮脇檀研究室の1966年から1973年までのマスターワークである、デザインサーヴェイ図面展が開かれています。

宮脇檀・没後10周年記念の展覧会で、倉敷(岡山県)・馬籠(岐阜県)・萩(山口県)・五箇荘(滋賀県)・琴平(香川県)・稗田(奈良県)・室津(兵庫県)・篠山(兵庫県)の8ヶ所の実地調査の成果が巨大ながら理知的な図面の線一本一本にに、当時の町の生活から空気までもが垣間見れるが如く、リアリティを以って、こちらに迫って来ます。

まだ、ロットリング・ファバーカステルなどの製図ペンが黎明期の頃でしょうから、詳細な部分を描くにはたいへんな緊張感で取り組まれたであろう「気」までもが図面の其処彼処に乗り移っているようです。巨大な図面には、インクの落ちた形跡も見当たらず、みごとな集中力と、何が何でも完成させるのだ・・・、といった気迫が図面を飛び出し、会場にまで立ち込めていました。図面以外にもデザインサーヴェイの様子のスナップから現地写真なども展示され、23日の18:00からは、関係者の講演と懇親会もありますから、「人間の手の復権」を願っている皆様は、是非、足を運んでみたら如何でしょうか。

このような魁の仕事を観ると、昨今のCADには見られない、執着のエネルギーが満ちていて、図面から元気をいただくという、有難いひとときとなりましたし、さらに、鈴木工務店の美女軍団のおもてなしも、予期せぬ出来事でありました。

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