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2008年10月29日 (水)

赤坂 塩野 『秋姿』

Rimg13338 秋の和菓子は全国の名店がその季節感覚・職人さんの手わざを競う合う、あたかも、競技会の様相でもあります。年々、ベテランの職人さんが現役を降り、若い世代にバトンタッチされていきますが、その人選ひとつで店のセンスが決まってしまいますから、なおざりにはいきません。

赤坂・塩野の季節和菓子は、周囲が現代風になりカジュアル指向な商業環境といえども、一切関係なく、伝統の技、花町の艶やかさを連綿をして紡いでいます。

栗を餡であしらった『山の幸きんとん』の姿は他所の店では見られないものですし、短絡的感性の店ですときんとんの部分を秋の紅葉に見立て、黄・橙・赤などであしらってしまうところ、塩野はみごとな萌黄色です。餡の色と絶妙な補色関係を保っていて、下品になりがちな補色のトーンを江戸前に粋に仕立てています。こと左様に、意固地な伝統ではなく、少しずつモダンな要素を差し込んでいる赤坂塩野の和菓子のディテールには、業界を越えて、伝統産業が殻に閉じこまずに脱皮するヒントが隠れているようでもあります。

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