長閑な交番
その昔、交番のお巡りさんが子供たちの遊び相手をしてくれた時代もあって、小学校の頃は、帰り道に久我山駅前の交番に寄っては、町内会の回覧板を見たり地元の地図を見たりして社会勉強をこっそりしたものでした。今と違って、ガラスの引き戸は開けっ放しにされてましたから、誰でも自由に出入りできた集会所のような役割も兼ねていたのです。
今では、時代も変わり派出所も扉を閉め切ってしまうところが多く、人影もまばらですし、余程のことがない限り、ここにお世話になることなど、ありません。
1950年頃の雪谷大塚駅前の交番などは、おそらく冬の光景かと思われますが、長閑なものです。樫の木で製作された堅牢な椅子と鉄の火鉢とやかん・・・といった三点セットも、今のようなスチール家具に囲まれた空間と異なって微笑ましく、温かい陽射しをあびて、するめでも炙りながら居眠りでもしてしまいそうな様子です。ここは日当たりもよさそうですから、町の顔役から長老まで三々五々集まっては秋の例大祭の相談なども、持ちかけていたかも知れません。今ではまったく見ることのできない町の風景です。
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