ポール・スミス スペースギャラリー
モダンアートギャラリーとして、オーナーであるポール・スミスさんの世界観がはっきりと打ち出されるこのスペースギャラリーは、日頃の鈍った感性を攪拌するにも神宮前という立地からして、侮れないスポットです。11月30日まで開催されている「リチャード・ウッズ個展」はいかにも今の時代感覚をストレートに表している展覧会です。木の床の上から、わざわざ木目をプリントしたシートを貼り付けてある、ちょっと見た目には、リノリュームと間違えそうな素材感と色彩が、不思議な臨場感を醸しだしています。本物の木の素材の上から偽者の印刷シートを被せてある意味に何かあるのかも知れませんが、偶然にも誰も居ない会場でしたから、孤立した自分がどこか知らないところに連れて行かれるような気持ちが生まれました。
さて、アートを取り巻くカテゴリーは今や、自由奔放に拡散していて、それを象徴するかのように美術大学以外の、いわゆる総合大学の中にも、新しいアートを模索する学科が誕生している模様です。総合大学ともなれば、文化系・理科系との融合は無論、もうすでに、医科系との接点さえ見出そうというご時勢ですから、単一思考の多い美術大学の関係者は、これまでの、のほほんとした状態では済まされなくなり、時代の変化について行けず戦々恐々としているようです。
| 固定リンク

コメント