オリジナル・カーターファミリー
もし彼らがいなかったら、ウディ・ガスリーもボブ・ディランも存在しなかったかもしれない--と言っても過言ではないほど、現在のポピュラー・ミュージック・シーンに多大なる影響を与えたカーター・ファミリー。カーター夫妻と従妹メイベルから成るこのグループは、トラディショナルやゴスペルをレパートリーに30年代から活動を始め、オリジナルの「ワイルドウッド・フラワー」「ワリード・マン・ブルース」といったヒットを放つ。これらの曲は、いまだにカヴァーするアーティストが絶えないほどスタンダード化している。彼らの魅力は低音を活かした独特のハーモニー、そして、メイベルのギター・ワークにあると言っていいだろう。後に"カーター・ファミリー・ピッキング"と呼ばれるようになるこの奏法は、ベース・ラインとコード・ストロークを巧みに織り交ぜ、メロディをくっきりと浮かび上がらせることに成功。カントリー/ブルーグラスに欠かせないものとなった。親類、子供たちをメンバーとして加入させながら、60年代までバンドを存続させたカーター・ファミリーは、ジミー・ロジャースと共にアメリカン・ミュージックの原点と言うことができよう。
フォークソングに興味を持ち出した1962年頃から数年経つと、アメリカンミュージックのルーツを調べる事が面白くなって、銀座イエナなどに出かけては、アランロマックス著の古いフォークソングの由来などを立ち読みしていました。高校の先輩にも有賀さんというドブロ弾きの方がいらして、親切にブルーグラスをはじめ、アメリカンミュージックの世界を教えてくれました。
そして、カーターファミリー http://www.youtube.com/watch?v=ZbmQQ4RfzVEにどうやらその根っこがあるという風に感じてきたのは、当時のライナーノーツを一手に引き受けていた感のある高山宏之さんの解説の影響もありますが、レコードを聴いていて素直にそう感じたのです。ギター好きの輩は専らカーターファミリー・ピッキングという奏法と格闘していましたし、オートハープというカーターファミリーに欠かせない奇妙な楽器を神田・カワセ楽器で初めて見た時は、その美しい音色に清清しさを感じたものでした。
カーターファミリーの音楽はシンプルで誠実で実直そのもの・・・といった曲趣でしたから、当時から若い世代にはさほど広まるほどの人気はありませんでしたが、今もアコースティック音楽を生活の潤いとしている者にとっては、全ての典型であり原点で、あり続けるのです。
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