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2008年12月14日 (日)

鈴木信太郎・コスチューム 1953年

8 ちょっと一昔前、いわゆる中流家庭のリビングルームに在ったチーク材の横長サイドボード上には、このような民俗衣装を纏った人形が飾られていることが多く、きっと奥さんに頼まれたご主人が海外出張の折り、寸暇を惜しんで買い求めた証のようでもあり、微笑ましいものでありました。

今や巨大なテレビがモダンな仏壇のようにリビングスペースを占拠してしまいましたから、このような民俗色の濃いキャラクターの居座る場所もなく、多くの皆さんは新聞紙などに包んで、そっと納戸の奥の方に追いやられてしまった、家庭が多いような気がいたします。

私の家でも母がこのような趣きの置物が好きで、家中、百貨店の海外催事の度に買い込んでくる置物で溢れ、まるで催事売場のようになってしまい、さらに置かれているものが各国ばらばら状態ですから、若い頃などは、シンプル・イズ・ベストのバウハウスの呪文に金縛りのデザイン少年としては、堪らない気分でした。

鈴木信太郎さんはこの画に描かれた人形が余程の他、お気に入りの様子で、度々他の画面にも登場いたしますし、キャンバスを飛び越えて都内の洋菓子店の包装紙にも登場しています。

まだ海外旅行が叶わぬ夢であったこの時代には、何処のご家庭でもガラス扉付きのサイドボードに世界の置物などを飾っては、家の中で世界旅行を楽しんでいたのでしょう・・・。海外旅行が日常茶飯事となった今では、こういう光景は見られなくなりましたね・・・。

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