エドワード・ホッパー、街並み
1927年(昭和2年)にニューヨークの町を描いた一連のシリーズの中の作品です。彼にしては珍しいほどの構図で、建物に人の気配は感じられないものの、窓の奥を多色で描いていますから、温かい生活感が伝わってくるようです。
季節はもう秋から冬といった感じですし、散策する人たちも何となく寂しく感じます。エドワード・ホッパーは都市の孤独と静寂を描かせたら、絶対ですから、この不思議なアングルから見える都会の光景にも不思議な気配を佇ませてくれます。とくに、手前の窓から見える紅白ストライプのルーバーのような設えが、まるでヒッチコックの映画『裏窓』 http://www.youtube.com/watch?v=-qedeINAX3A&feature=related のシーンを想像したくなるほど、何か事件が起きるようでもあり暗示的であります。
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