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2009年1月 4日 (日)

東京駅・1953年

1953

写真:薗部 澄

1953年の東京駅のホームの写真を観ると、皆さん、ずいぶんと着込んでいるのに驚きます。遠くの時計の針はまもなく午前九時になろうとして、到着した列車の屋根の影になって、頭のあたりに陽射しが差し込んで来ましたが、まだ底冷えしている、サラリーマンの風貌には、将来が見えない1953年 http://www001.upp.so-net.ne.jp/fukushi/year/1953.html という顔が見てとれます。列車の様子からして、名古屋・関西方面に出張する皆さんでしょうから、夫々、会社の今後の社運を賭けた重責を負った証の風貌にも決意の風格があって、一人ひとりの顔相も立派のひとことであります。

皆さんが着ているウール製のコートも、やがて、バーバリー社製の防風コットンの軽いものに変わっていき、冬の重装備から解放されていきますが、何故か、この重装備の写真に、男のあるべき姿が象徴的に写りこんでいる・・・などと思い込むのは、私だけでしょうか。今では、愛煙家の行く場所さえなくなりつつある、プラットホームですが、当時は、まだ朝陽を浴びた逆光の紫煙の動きが、これから始まる都市の活力をも、暗示しているようにも、見えます。

話は飛びますが、成長しつつある1950年代の東京は、至る所から、煙があがっていましたし、さらに、活気のある街からは、クリーニングのにおい、印刷のにおい、金属加工のにおいなどがしていて、高度成長に繋がるこの時期は、私も小学校に上がる前後の歳でしたが、町のにおいの記憶は今も、鮮明なのです。

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