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2009年1月27日 (火)

父のいたずら書き・1955

Rimg16121 Cjj 1952年頃、父は兄家族から譲渡された典型的な和風住宅を改装して、当時の新建築の典型である板張りのワンルームという開放的なモダン空間を愉しんでいました。

天井はリビングスペースとダイニングスペースを船底天井と漆喰天井で仕切り、丸太の柱がその中央に構えていましたから、座敷が生活空間の殆どであった一般の住居から観ると実に快適で合理的な回遊性があって、私もこの空間で育ったことを、有難く思っています。

父は出版編纂に関わる仕事が1943年から1980年代まで続くのですが、日中は北側の仕事部屋に籠もり、夕方以降は大好きな野球中継を見ながら、晩酌中心の夕食を時間を掛けていただくという、規則正しい繰り返しでありました。

時々、食卓に付いていた引き出しからコクヨのメモ用紙を出しては、思いついた事柄をメモしたり、ご覧のようなスケッチをしたりと忙しく、又、小まめな性格からか、その引き出しの中も紙の小箱でモンドリアンの描く格子のように仕切られ、整然と文房具・筆記具・眼鏡・喫煙具・ノート、葉書き・切手・庭バサミ・絆創膏・目薬などなどが整然と美しく分類されていました。

小さい頃は、この引き出しの中が不思議な世界に感じ、父の居ない食卓の引き出しを開け、宝物のように見えた品々を引っ張り出しては、悪戯していました。

このスケッチはおそらく1955年の正月、東北旅行をしたあとに、記憶の薄れないようにメモとして遺したものだと思いますが、多分毎晩欠かさずだったウイスキーも適度にしみていたのでしょう・・・、ほろ酔い加減で描いた様子が、凧を描いた筆勢に表れています。

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