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2009年1月 3日 (土)

風貌・吉田秀雄

1953 電通の中興の祖と呼ばれる、第四代社長・吉田秀雄氏http://www.admt.jp/introduction/yoshida/about.html を木村伊兵衛が1953年(昭和28)年に撮影したものです。

父が戦争中、上海に報道班員として、従軍記者兼画家として従事していた頃、名取洋之介をヘッドとする軍のプロパガンダグループから吉田氏を紹介されたことを話していた記憶があり、その鋭い時代の捉え方に感心していたことを、よく話していました。

若干50歳にして、ご覧のような内に秘めた闘争心はさすがなもので、この眼力を観ても時代と戦った男の風貌としておみごとなものです。吉田秀雄氏の創案による有名な電通・鬼の十則は今も電通以外の企業でも心得として活用されてますが、まさかパロディ版・電通の裏十則もあるなどとは、今日まで知りませんでした。

蝶ネクタイに仕立ての良いダブルの麻スーツからして、夏の姿ですが、奥に見える扇風機は当時としてはずいぶんモダンなスタイルをしていますね・・・。

電通・鬼の十則

1)仕事は自ら創るべきで、与えられるべきではない。
2)仕事とは、先手先手と働き掛け、受身でやるべきではない。3)大きい仕事」と取り組め。小さい仕事は己を小さくする。
4)難しい仕事をねらえ。それを成し遂げるところに進歩がある。
5)取り組んだら放すな。殺されても放すな。目的完遂までは
6)周囲を引きずり廻せ。引きずるのと引きずられるのとでは、長い間に天地の差が出来る。
7)計画を持て。長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と正しい努力と希望が生まれる。
8)自信を持て。自信がないから君の仕事は迫力も粘りも厚みすらもない。
9)頭は常に全回転。八方に気を配って一分の隙があってはならぬ。サービスとはそのようなものだ。
10)摩擦を恐れるな。摩擦は進歩の母、積極の肥料だ。でないと、きみは卑屈未練になる。

パロディ版・電通の裏十則

1)仕事は自ら創るな。みんなでつぶされる。
2)仕事は先手先手と働きかけていくな。疲れるだけだ。
3)大きな仕事と取り組むな。大きな仕事はおのれに責任ばかりふりかかる。
4)難しい仕事を狙うな。これを成し遂げようとしても誰も助けてくれない。
5)取り組んだらすぐ放せ。馬鹿にされても放せ、火傷をする前に…。
6)周囲を引きずり回すな。引きずっている間に、いつの間にか皆の鼻つまみ者になる。
7)計画を持つな。長期の計画を持つと、怒りと苛立ちと、そして空しい失望と倦怠が生まれる。
8)自信を持つな。自信を持つから君の仕事は煙たがられ嫌がられ、そしてついには誰からも相手にされなくなる。
9)頭は常に全回転。八方に気を配って、一分の真実を語ってはならぬ。ゴマスリとはそのようなものだ。
10)摩擦を恐れよ。摩擦はトラブルの母、減点の肥料だ。でないと君は築地のドンキホーテになる。


ちなみに、トヨタにも主査10ヶ条というものもあります。

第一条 主査は、常に広い知識、見識を学べ。
第二条 主査は、自分自身の方策を持て。
第三条 主査は、大きく、かつ良い調査の網を張れ。
第四条 主査は、良い結果を得るためには全知全能を傾注せよ。
第五条 主査は、物事を繰り返すことを面倒がってはならぬ。
第六条 主査は、自分に対して自信(信念)を持つべし。
第七条 主査は、物事の責任を他人のせいにしてはならぬ。
第八条 主査と主査付き(補佐役)は、同一人格であらねばならぬ。
第九条 主査は、要領よく立ちまわってはならない。
第十条 主査に必要な資質 - 
     ①知識(点在している)、
      技術力(それを組み立て進展さす力)、
      経験(上限、下限の経験により適正なレベルを設定する能力)、
     ②判断力、決断力、
     ③度量、スケールが大きいこと 
       - 経験、実績(成功と失敗共に)、自信より生まれる、
     ④感情的でないこと、冷静であること、
     ⑤活力、ねばり(トータル・エナジー)、
     ⑥集中力(パワー)、
     ⑦統率力 
     - 相手を自分の方向になびかせ、同じ気持ちで仕事をさせること、
     ⑧表現力、説得力 - 特に部外者、上司に対して、
     ⑨柔軟性 
      -最悪の場合にはメンツにこだわらず転身が必要なこともある。
       そのタイミングが問題、
     ⑩無欲という欲

これは、初代カローラを開発した長谷川龍雄氏のことばですが、電通と比較すればその現場発想が具体的であります。

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