1967ヨーロッパ旅行・アウトバーン
1967年、初めてのヨーロッパ旅行で、最初に度肝を抜かれたのがアウトバーンのスケールの大きさでした。ヒットラーが、何時でも何処でも戦闘機が離着陸できることを想定して作られたと云われるこのハイウェーを、ロンドンBMCでレンタルした車でびゅんびゅん飛ばすのを横目で観ながら、私は専ら、初めての海外にも関わらずミシェランの地図を片手のインスタント・ナビゲーターでした。
まだ、免許を持っておらず、しかも一番下っ端とあって、人遣いの荒っぽいカメラマンから秀山荘のオーナーにいたるまで、同行者の使い走りとして、何でも指示されたことをやってました。挙句の果ては、煙草やガムの買出しにも使われ、初めての旅行というものの、実態は、さほど楽しいものではありませんでした。
ですから、180キロほどで飛ばす車から見えるドイツの美しく重厚な景色だけは食い入るように観て、しっかりと頭の隅々まで記憶しようとしてましたが、突然「そろそろ、別のルートに入るんじゃないのか!」などと言われても、もう頭は真っ白で、叱られてばかりの毎日でした。
この旅行を通して、ベルギー・ドイツ・スイス・イタリアと、国が変わるとその景観から佇まいまで全く変わることの面白さを実感して以来、今も、ツールドフランスの中継を観ながらも、レースより、専ら、アクロバット飛行のようなヘリコプターから俯瞰する、素晴らしい景色を愉しんでいます。
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