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2009年5月28日 (木)

鈴木信太郎・バス通りの道 1961年

25 3_6 まだ幼い頃、バスという乗り物が不思議なものに見えていました。というのも、あの江戸川乱歩の少年探偵団の読みすぎのせいかも知れませんが、黙って乗ればどこか怖いところにでもに連れて行かれるのではないか・・・などと勝手に想像力を膨らませていたからです。

賑やかな繁華街のバスは生活に密着してますから、そのような印象などもつ訳もないのですが、父や母の郷里に行くと、一日に何便しか来ないような長閑な風景の中、遠くから煙のような砂埃を舞い上げながらこちらに向かってくるバスの印象がいまだに焼き付いていて、これはまるで宮崎駿の描く世界と酷似してます。

さて、鈴木信太郎の描く『バスの通る道』と題されたファンタジーワールドには、まさに私が描いていたバスの印象のようなものを感じてしまいます。スーッとどこか遠くに吸い込まれて行きそうなストーリーさえ浮んでしまいそうです。この絵、何処で描かれたのか定かではありませんが、抽象化された樹木の豊かな量感とバスのワンポイントとのコントラストにはアニメーションの絵コンテのような画趣が漂います。また、スピード感たっぷりのスケッチには完成した作品とは別のモダンな軽いタッチがあって、これもなかなかの出来っぷりであります。

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