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2009年5月30日 (土)

いいちこのメッセージ

Rimg20081 自転車で町の散策をしていると、徒歩とは違う速度もあって、印象・残像がずいぶんと異なりますから、たまに、徒歩で町を歩きませんと感覚のバランスに偏りが生じます。この日は久しぶりに東京メトロ半蔵門線で表参道を降りて、最近の店舗・商品から商店街の流れまでをじっくり歩きまわりました。

天下の表参道も昨年来、客足が遠のいていることもあって、参道は気持ちよいほどの開放感があり、あの亜細亜系の団体客の嬌声も今や皆無に等しい状況です。

週日とはいえ、どこも閑散としていましたが、人が吸い込まれていく話題の店は安くてカワイイ品揃えのアパレル系ばかりのようで、http://www.collect-point.jp/index2.html  http://www.forever21.co.jp/ その賑やかなショッピングバッグが町中を席捲したかのようです。その元気なパワーに食傷気味で表参道駅地下道を歩いていると・・・、ありました。長年に亘り、たんたんとゆるいメッセージを伝えてくれる焼酎・いいちこ http://www.iichiko.co.jp/ のポスターが。

1970年代から80年代はグラフィックデザインのアートディレクターが企業のソフト面の舵取り役を委託されたことが多かったのですが、殆ど消え去り、今や、このいいちこだけが河北秀也氏 http://www.k-system.net/butsugaku/pdf/108_report.pdf のアートディレクションにより、(焼酎の広告でなく)、完全に独立したメッセージとして定着しているといっても過言ではありません。ポスターをスポットとしての点でなく線としての時間を掛けたシンボルメッセージにしたことは、当初、三和酒造内にも賛否両論が湧き上がったに違いないのでしょうが、そこは営業センスにも長けた河北さん、商品開発面にも参画し、焼酎に対する新しいイメージを作り上げていくのでした。凡そ、30年間で売上は当初の3億円から600億円と上がり、その間、連綿としたメッセージ広告を中心に旬の季節感も取り込んで、公共の場で展開しています。

ゆとりとあそびを理解した経営者とアートディレクターの戦略は既に記録的な長期となってますが、マンネリのひとかけらも無く、河北氏の創造力は更にブラッシュアップしていきます。

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