モネ・ブージバルの橋
1869年(明治2年)に描かれたモネの『ブージバルの橋』と題された油絵は、モネにしてはメリハリの効いたシャープな画趣を漂わせています。
最近の都心では、なかなかこのような透明感のある景色にお目にかかることもないのですが、時たま大雨が降った日の夕方や、台風一過の翌日などに、輝くような太陽の光と雲の配分が絶妙に絡んで空が見渡す限り輝いている絶景に出くわすことがあります。そんな時はしばし時間を忘れてただひたすらに眼前に展開する一時の清祥感に酔うのです。
モネの作品のなかでも、光の階調・反射をあたかも自分が其処にいるがごとく、掴んでいるこの作品には、晩年の睡蓮シリーズに見られる水面の反射効果を、既に垣間見ることが出来ます。
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