鈴木信太郎・西荻窪 こけし屋
私の以前住んでいた久我山から真北方向にある西荻窪・荻窪界隈には、地元に愛されているお店が数多くありますが、その中でも歴史の長さでは、この西荻窪・こけし屋でしょうか・・・。
吉祥寺が今ほど隆盛を誇る前、中央線に住む文化人・学者がたむろしていたこの店は、独特の文化の薫りがしていて、子供の頃、父に連れて行かれたときの珈琲と紫煙の香りを、今も印象深く覚えています。当時は店の至る所に立派なこけしが置かれていて、子供ながらにもフランス的な店内とこけしとのミスマッチな雰囲気が気になっていました。
この鈴木信太郎画伯が描いた、こけし屋の包装紙は、以前のものと色合いが異なるようですが、それでもこの店の過ぎ去った文化の薫りを、辛うじて護っているようです。西荻窪には小さな飲み屋などが点在していて、吉祥寺から一駅でまったく違う大人の町という印象をずっと持っていましたが、最近は、下北沢系とは一線を画す、洒落た骨董屋も増えて来ましたし、エコロジーの隆盛を追風に、益々、オーガニックなライフスタイルに合った商いが勢いを増しているようです。
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