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2009年6月29日 (月)

アルフレッド・ウォリス『二隻の帆船』

27 1930年頃に描かれたアルフレッド・ウォリスの油彩によるこの絵には他には観られないほど、雲の表情が豊かです。船員として数多くの航海を経験した記憶を後になって一気に描き出したのですから、その記憶力には驚嘆するしかありませんね・・・。

その辺にあった厚紙の地色であるイエローオーカーを効果的に使い、暴れんばかりの筆勢による雲の表現は、実際に猛スピードで動いているようで、気持ち良い風を浴びている帆船の感じが伝わります。

まともな絵画の教育を受けなかったことが幸いして、この力強い絵画が誕生したのでしょうが、ご当人はまったくそんな絵画表現・芸術性とは関係なく、ひたすら記憶を辿りながら、航海の臨場感を表そうとしていたのに過ぎなかったのです。

30センチx50センチほどの小品ながら、画面からは空間スケールの広がりを感じざるを得ないのです。

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