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2009年6月 7日 (日)

上手い具合です。

Rimg19102 Photo 自転車で本郷通りを北上し、東大構内を散策していると、ひっそりと遺されている旧前田侯爵邸『懐徳館』西洋館跡の煉瓦基礎部分に、雑草が育っていて、煉瓦とのカラーバランス、異素材感覚があまりにみごとでありました。基礎としての役目を終え、ひっそりとしているこの煉瓦にとって素材感だけが浮き上がり、雑草とのハーモニーなどに情緒を見出す人間の居ることなどは全く予想しなかったことでしょう。

この感覚は今様利休好みといっては言い過ぎでしょうが、ものの栄枯盛衰を飛び越えた何か絶妙なコントラストであり、作為のない偶然から生じた構成には脱帽であります。

しばtらく観察したあと本郷通りを南下し丸の内方面に抜けると、三菱一号館の再生された姿が登場。こちらは、ピカピカの新品仕様のようで、どこかのテーマパークに紛れ込んでしまったような錯覚さえ覚え、さらに背景の高層ビル群との美的按配が異常で、皇居や青空を背景に浮かび上がっていた堂々たる往時の姿を、想像することさえ出来ません。

おそらく明治同時期に建てられたであろうふたつの物件のその後の経過は、戦前・戦後の関係者の都合や天災に翻弄され、現在このような違いはあるものの、「もの」のもつある種の限界というものを示唆してくれています。

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