のんびりとした午後
たまり場のある町角というものは、そこを初めて訪れた人間にとってもすんなり入り込める吸引のオーラが働いていて、人間の街に相応しいスポットであります。
雑誌の切抜きにもそんな雰囲気にぴったりの一枚が紛れ込んでいて、これは南イタリアのラヴェッロの町のスナップです。アマルフィの北側、崖に面した高台のこの町は当然上り下りが毎日の生活には欠かせませんから、中高年はどうしても町の其処彼処で「ちょっと一服」のコーナーが必要不可欠なのでしょう。毎日をただ楽しく生きる達人の多いイタリアの中でも飛びっきり美しい景観を持つこの界隈は紺碧海岸を観ているだけでも長生きしそうですから、羨ましい限りであります。
安野光雅さんのファーブルの故郷を描いた画集にも、南ヨーロッパの乾いた空気感・眩しい陽射しの中で一服しているスポットが描かれています。どちらにせよ、明るくのんびりと暮らすことがいちばんの贅沢になってきたことには、間違いなさそうであります・・・。
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