奥沢・汽車のある玄関
多摩川堤を自転車で走り、駒沢までの帰路につくルートとして、気に入っているのが、環状8号線の北側に平行した何本かの道に沿って走るコースです。信号も少なく、落ち着いた街並みを眺めながらのペダリングは、若い皆様には、じれったくなりましょうが、私世代には、その花・植栽を横目にしながらの、愉しい趣味三昧の世界です。
特に九品仏・尾山台界隈は、自由が丘、田園調布に至近ながらも、風俗的街並みに陥らず、住民と商店街がそれぞれ、大人の風格を守りながらも程よく今風の店舗を絡めながら、正統的な郊外山手の典型を成しています。
この写真は九品仏駅の傍にある奥沢6丁目のお家の玄関ですが、よほど大切なものなのか、記念品としても相当な時を経た有様が、その錆び具合からも推察出来そうです。玄関脇にきちんとした造作を以って取り付けた経過からして、この主はよほど、この機関車に思いいれがあったのでしょう。さらに、このお家の全体の様子からして、英国的生活の長かった雰囲気が漂ってますから、この機関車も、どうやら日本製ではなく、イギリス仕立てのような気がしてきました。
昨今の新興住宅地ですと、このような思い入れのありそうなモノを、パブリックエリアにお披露目すること自体が、「持って行って下さい」と言っていることと同じでしょうから、さすが、大人の町・奥沢は安心・安全に満ちたハイグレードなところなのです。
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