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2009年12月14日 (月)

1970年代 伊勢丹の先進性

197013 時代が昨日よりも今日、今日よりも明日に光明のあることを疑わず、誰しもがゆとりと遊びのある生活に憧れだした1970年代前半の伊勢丹のキャンペーン広告『こんにちは土曜日君』です。ライトパブリシティの土屋耕一さんによる名作としても名高い傑作文案ですが、ここに行き着くまでは伊勢丹社内でも方向付けに四苦八苦していました。

1960年代から大衆生活の底上げとして衣料品を中心に進んできた伊勢丹ですから、まだ生活を総合的に捉えて衣食住分野すべてをファッションという切口で商品政策を考える余裕などなかったのですが、この『こんにちは土曜日君』という一言で衣食住すべての分野において週末を楽しむ生活提案を徹底化し始め、商品開発から商品展開・シーズン販売ノウハウにいたるまで、このキャンペーンを境に『ファッションは生活のすべてに潜んでいる』という金科玉条が社内を駆け巡るのでありました。そして、数年後、伊勢丹独自のマーチャンダイジングマップの誕生により、客層・世代・生活環境・嗜好の分析・検証コードを駆使して、この後、他店とは格段に違う商品政策ノウハウが連綿として蓄積していきました。その商品政策コードはバイヤーシートというシーズン別のバイイング・チェックリストに反映され、学生時代ラグビーやテニスにはめっぽう強かったバイヤーの輩も、伊勢丹人になって初めて知る社会勉強に、乗りと勢いで生きてきたことを自戒し、涙するのでした。何しろ、そのバイヤーシートには「他所で売れているから仕入れたい」、などというお気楽発想は通用せず、「何故お前はそれを仕入れたいのか・・・」、という考え方が要求されたのです。さらに、仕入れたい商品の寿命はどのくらいなのか・・・などという先読みも必要でありましたから・・・。

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