ノーマン・ロックウェルの職人芸
ノーマン・ロックウェルは達者なイラストレーターとして、世界中に多くの信奉者が潜んでいますが、かなりのキャラクターグッズがあったりと、それを良しとしない輩にはつるし上げの代表者でもあるのです。
Homecominngと題されたこの作品は1948年に描かれ、画面の皆様は全員がノーマンロックウェルの親戚ご一同様でもあります。クリスマスに帰郷して、自宅に戻った一瞬の嬉しさをまるでカメラのように捉えていますが、その通り、この画面の何人かは事前にノーマン自ら撮影して、表情のディテールを揺るぎないものとしています。
パイプをくわえたノーマン・ロックウェルのキャメルジャケットにダンガリーシャツと蝶ネクタイ・・・、あの懐かしいアイビールックの手本のような姿ですし、ラベルに挿されたクリスマスのモチーフなどまったくの、私好みであります。
画面全体を埋める夫々の表情がアメリカ東部の良識的守旧派の生活観に表れ、この後しばらく続くアメリカの栄光の時代を予感しているようにも観えます。
そういえば、カントリーミュージックを聴く客層の表情は今もって、この皆様とさほど変っていませんね。http://www.youtube.com/watch?v=yzzqhaLl_8w
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