1973? 伊勢丹 元旦 広告
人間を抜きにしたら、スプーン、本だってあり得ないんだし、ヒトとモノとのかかわりあいが、これからどうなっていくのか、そこを見つめたい今年の伊勢丹。
ファッションだって、ことしはなにを着るかではなく、着る人のその着方とか、あるいは、その人の生き方みたいなもの、そこから生まれてくる美しさが、そう、それがファッションになる、そう思います。
椅子とかテーブルのようなリビングもまた、人間とモノとのかかわりあいが大切になってきますね。家具に引きづられる暮らしではなくて、あなたの生き方がリビングを支配しなければ。
レジャーも、これからは中身が問い直されるとき。精神的に満ち足りた自由時間をもっているかどうか。伊勢丹は、ことし、レジャーとその時間に入っていくカルチャーとを、重く見ています。
伊勢丹のサービスにも人間味を出したいと思うのです。お客様に、また行きたいな、と思っていただける そんな心のふれあいのあるサービス、それを目標に ことしの伊勢丹は出発します。
1970年代初頭の伊勢丹はファッション・リビングを二大看板に大きく変身を遂げようとし、元日の新聞広告に土屋耕一さんによる画期的なメッセージ『人間の年』を打ちます。この後、試行錯誤しつつ独自のコード(ノウハウ)によるファッション・リビングの商品を取引先の多大な支援により、展開していきます。ようやく社会の流れがゆとりと遊びを取り入れはじめた黎明期の傑作です。
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