こんな景色は郊外にもあった。
都心から多摩川の多摩川原橋を越え矢野口に出ると、よみうりランドが見えますが、その昔、今から46年前はこの辺りから一気に山の上りのような景色となって、自転車で初めて向かったときは、それだけで、こんな近場に素晴らしい景観があるとは思いもせず、純真な年頃もあって、感激ばかりしていました。
有吉さん・沼さんという東京サイクリングセンターを通して知り合った先輩の後ろにくっついて、黙々とペダルをこぎながら、変速機の使い方、状況によって臨機応変なライディング・フォームのかたち・・・、などを盗むように吸収していました。当時はまだ、前後で8段のギアでしたが、このフランク・パターソンさんの描くイギリスの景色にそっくりな場所に出くわすと、その美しさに脚力も元気を貰い、通学で使っていたREGALのコインローファーシューズが、トークリップから脱げ落ちそうになりながらも、歯を食いしばって上って行きました。頂上に出て一服する時、両先輩から頂いた、タッパウェアーに入った蜂蜜漬けのレモンスライスの上手さに、これもびっくりでありました。現在の新百合丘界隈も、この頃は森林、田畑の続く快適な場所が多く、その後、一人で出かけることが多くなりましたが、カメラが砂利道の振動で壊れやすいことを懸念し一度も持参せず、美しい景色を記録に残しておけばと、今も残念の極みなのです。それほど、素晴らしいパノラマ景色の宝庫でありました。
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