早川謙之輔さんのウルトラライトな欅盆
早川 謙之輔(はやかわ けんのすけ、1938年- 2005年)は日本の木工家。
やや遅い23歳になってから家具作りを始め、父が営む木工所から独立して「杣(そま)工房」を創設、家具等木製品の制作を行った。
略歴
1938年 岐阜県恵那郡(現 中津川市)付知町に生まれる。
1962年 黒田辰秋の知遇を得る。
1969年 杣工房設立。
1974年 東京青山・ギャラリーアメリアにて個展「盆」開催。
1980年 白井晟一設計石水館(静岡市立芹沢銈介美術館)の天井張り等の内装を行う。
1984年 東京青山・ギャラリーアメリアにて個展「チェスト・椅子」開催。
2005年8月27日 脳梗塞のため死去。享年67。
昔、早川さんのお盆を頂いた記憶があり、十年以上行方不明でしたが、ひょんな処から再登場しました。従兄が信州で木工に関わっていたことがあり、そのご縁で回りまわって、私の手元に辿りついたのであります。1970年代の中頃に作られたこの欅のお盆は信じられないような軽さで、それまでの、欅は重いという先入観を払拭するほどの衝撃的な感覚でした。横40センチ縦25センチの大きさは実に使い良く、日々、出番の多さでは筆頭といってもよいでしょう。木をとことん知り尽くした早川さんの手になると、木目の流れの美しさがさらに立体感をつくり、このかたち以外在り得ない・・・、という姿にまで昇華されています。
毎朝の一服のお茶をこの立派な道具と共に過ごせる至福のひと時は、長閑ななかにも身の引き締まるときでもあります。
余談ですが、早川さんはあの伝説ともなった1969年・中津川フォークジャンボリーの実行委員でもあったそうで、高石ともやとナターシャセブンにも何曲か作詞しています。
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コメント
中津川の木工作家です。
その盆は現在私がバイトしている桂川木工所に下請けされ加工されたものの一つかもしれません。私自身彼に直接お会いして話したのは一度切りでしたが。遅くから木工を始めたこともあり、全て自分で加工したわけでもないようです。
僕もつい最近バイトの休憩時間の時に聴いた話ですが、盆は桂川木工所で仕事を受けたことがあるそうです。無論仕上げるのはかれだったでしょうが、そういう話しです。
投稿: アオオニ | 2013年9月 1日 (日) 午前 01時11分