父の挿絵原画が神田に・・・。
だいぶ前の話ですが、伊勢丹時代にお世話になった池原清夫さんから電話があり、「お父さんの絵が神田の○○○にありました・・・。」と連絡がありましたので、出掛けてみました。
神保町は柏水堂http://r.tabelog.com/tokyo/A1310/A131003/13000635/裏手にあるこの店には、版画を中心とした軽い傾向の作品が置かれていましたが、この父の挿絵原画はいつ頃の仕事であったのでしょう・・・、おそらくこの画趣からしてドイツ表現主義の影響をまともに受けているようですから、ドイツ・ベルリンから帰国した1933年頃でしょうか。生活も安定せず、稼ぐために手っ取り早い流行雑誌にでも掲載されたのかも知れません。墨あるいは黒インクで描いた後、白のグアッシュで修整したり加筆したりしてますが、その作業経過も残っている等、私には嬉しい出会いでありました。偶然にもこの店には父の兄の絵もあり、こちらもたいへん珍しい中国西方の寺院と思しき風景画でありました。
神田徘徊の好きな私ですが、出かける場所はいつも決まっていて、この日訪れた場所は、初めての場所ということもあり、夫々の店の趣きはすずらん通りなどより泥臭く、洗練されていない分、ディープな探索三昧の宝庫が其処彼処にありそうでした。
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