ブルーグラスも1970年代前半に変化の兆し。
1960年代後半のいわゆる自然回帰志向は、当初、都市の比較的インテリ層から広がっていきましたが、1970年中頃にもなれば、此処ヴァージニア州・カルペッパーのブルーグラスフェスティバルの水上ステージで演奏するEarl Scruggs Revueの演奏もなんのその、解放気分でリラックスした若者が目の前でご機嫌です。
ブルーグラスミュージックというかなりアメリカの守旧派層の贔屓が多い音楽の世界にも、1972年頃から正統な価値観を捨て去った新しい波がやってきて、その斬新な歌いっぷり、スリリングな楽器演奏の斬新さは、日本でもレコードを聞きながら、伝わってきました。
アールスクラッグスさんという、バンジョー楽器をそれまでのリズム一本やりの脇役から華やかな音の嵐のような主役にしてしまったご本人は、元から革新的志向性があったのですから、こんな場面でも穏やかにそれでいて、アドリブの斬新性も織り込みながら、新世代の聴衆とも馴染みながら先達の技を散りばめています。
この写真は1974年に出版された、小森谷信治さんの名作写真集『Blue Ridge Mts Friendly Shadows』よりお借りしました。
さて、恒例のYou Tubeより、御大Bill MonroeとEarl Scruggsとの楽屋のジャムセッション。ビルモンローの癖の強いハイテナーも、アメリカンオリジナルということもあって、最近やっと理解できるようになりました。http://www.youtube.com/watch?v=sUq5_EeMmHo
続けて1961年8月のテレビ中継より。ほのぼのして、のんきな雰囲気の中、アールスクラッグスの独特な構えで弾くギターのフィンガーピッキングがたまりません。 http://www.youtube.com/watch?v=wE73TjcXIXM&feature=related
もうひとつ、この頃新しいブルーグラスのトレンドを背負っていたサムブッシュのバンド、ニューグラスリバイバルから、スリリングなバンドパフォーマンスを、http://www.youtube.com/watch?v=1AYl8VBfzH4&feature=related
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