« 単なる塊にあらず!。 | トップページ | 偶然飛び込んでうまさにびっくり。大井町・味香美 »

2010年6月 5日 (土)

CAN CANというネーミングに納得!。

27_2

1970年半ばに、集成材という木同士を接着により、狂いを少なく出来る素材がトレンドとなり、伊勢丹のオリジナル家具にも反映されました。大川允氏とのプロジェクトで、収納サイズの裏づけとして、百貨店のメリットを活かし、店頭にある食器から文具その他のサイズを測り、図表にプロットして最適サイズを出しました。サドリン仕上げという当時の先端塗装をほどこしたもので、素材感はそのままながら、樹脂含浸の効果は絶大で、狂いは大幅に減少されました。

ドラフターが研究所の各スタッフのデスクにはびこり、うっかるすると作業中にぶつかってしまい、大目玉を食らう時代で、毎年オリジナル商品が家具・家庭用品にいたるまで生まれていた、元気な頃です。

若い都市生活者のためという大義名分と、伊勢丹が得意とするシンプルモダンなテーストを織り込み、ノックダウンできるテーブル・椅子の脚部分は苦労しましたが、当時としては軽快なデザインとして評判の良かったシリーズです。国内の家具業界は箱物(収納家具)・脚物(テーブル、椅子)とに分けられ、トータルにデザインをまとめるにも産地は異なるなど、素材供給を含め、知らぬ世界にも首を突っ込みながらのデザイン監理はまだまだ、悪戦苦闘でありました。

そして、商品化のフィニッシュである商品ネーミングは、「このテーブル・椅子の脚部分のスティン仕上げが、踊るカンカン娘みたいだ・・・」、の一声でCANCANと呼ぶこととなりましたが、正直、照れくささばかりがあり、周囲の家具の商品名は雅やら宴など「和の伝統」が幅を利かせていたこともあり、売場の環境に時期早尚で、まったく馴染まなかったのであります。さらに、百貨店のメリットでもあるトータル化はこのテーブルに置かれているコルク材のキャニスターにも及び、何故か、コルク加工では右にでるものがない日産自動車のクラッチ・ブレーキ部品を作る工場に出向き、贅沢にも、内側にアルミを落とし込んであります。真面目な技術屋さんを目の前にして、家庭雑貨世界の話をするにも、どこから話を切り出すべきか、先方のクラシックな革張りソファーの応接室で、独りうろたえていました。

それでも、イノベーターなど、カジュアル家具のトレンドは徐々に浸透し、週休二日制の後押しもあり、家具売場も応接セットの比率が縮小され、明るくなっていきました。

|

« 単なる塊にあらず!。 | トップページ | 偶然飛び込んでうまさにびっくり。大井町・味香美 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/29019/34955001

この記事へのトラックバック一覧です: CAN CANというネーミングに納得!。:

« 単なる塊にあらず!。 | トップページ | 偶然飛び込んでうまさにびっくり。大井町・味香美 »