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2010年6月25日 (金)

広重・神奈川台の景

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坂道に並ぶ昔からの美しい町並みはこの40年近くですっかり姿を消してしまい、全国でも町並保存に心血を注いでいる町以外は、その姿を自動車優先のフラットな移動・物流効率優先のものにして、全く風情の無い産業振興優先の町ばかりとなってしまいました。

さて、広重の東海道五十三次を観ていると、江戸末期の街道筋の風俗までもが読み取れて、日頃少しずつ勘の鈍りだした推理力・想像力を刺激するのには、うってつけの教材なのです。

この神奈川の画風も、構成といい、遠近感といい申し分のない作品で、私はとくにデフォルメされた飲み屋街の茅葺屋根の勾配が垂直性を強調していて、大好きな作品です。京都、あるいはお伊勢さんに向かうの旅人を客引き・飯盛り女と思われるやり手のお姐さんがむりやり引き込もうとしているところなどは、今の歓楽街とさほど変わらず、いつの時代も歩合で働く人は法を犯すか犯さないかの綱渡りで、真剣なのであります。それでも店に入って目の前に広がる絶景のパノラマを肴に、手持ちの銭の少なさなど忘れ、調子に乗って飲み食いしたのは良いのですが、支払いなどで随分ともめごとの種は尽きなかったでしょうね・・・。

この画面の一番奥の地形が三浦半島・観音崎、その右手の黒い二つの崖は現在の横浜ランドマークタワー界隈です。

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