駒沢の胡麻おはぎ。
お彼岸が近づくと売上が急上昇するのもご尤もなおはぎですが、最近は新ネタのようなまぶし材料が増え、一発狙いを目論んでいる和菓子屋さんも多い雰囲気があります。
和菓子の中で季節感もなく、地味すぎる姿のおはぎですから、堂々たる平凡を求め、ひたすら、小豆の品質と甘さに完璧を目指す以外、そして厳選したお米を使うこと以外、余計なことをしないで欲しいと思うのが本音であります。そして、一番大事なのは何といってもそのプロポーションであります。
玉川通り(青山通りの延長)を渋谷から二子玉川に向かうと、駒沢公園通りとの交差点が「駒沢」の信号です。ここを左折するとすぐ左手にある『飯嶋屋』 http://www.wagashi.or.jp/tokyo/shop/2209.htm は、この場所で1930年から80年に亘り、地道に地元密着型で信用を得ている大丈夫なお店です。私は、自転車で都心から帰る途中、ときどき立ち寄っては「お茶うけ」を買い求めます。胡麻をまぶしたおはぎは老舗の旦那も仰天するほどの美味しさではないかと独り合点してますが、味もさることながら、姿かたちも上品で、その程よいボリューム感が何の変哲もない皿に載せても、ぴしっと決まるのです。
町の小さなお店が、きちんとものづくりしているのは嬉しいことで、ちょっと自慢できる些細なことですが、やはり町の基本は「名物・名人・名所」が三役揃い踏みしていることなのですね・・・。
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