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2010年10月31日 (日)

久しぶりの盛付。

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60歳を越すと、食事に気をつけねばならないのは分かるとしても、テレビなどの料理番組でヘルシー・オーガニック系の料理を見ていると、人生が消極的になるのでは・・・、などと思いたくなるような食材と彩りが氾濫していますし、方や、安い制作費の全国おいしいものツアー番組などは、あっという間に通風になりかねないようなギトギト脂ぎった食い物ばかりで、その乱雑さが気にかかります。

といったわけで、久しぶりにエネルギーとパワーが目減りしてきたのを感じたので、『戦飯(いくさめし)』の定番、肉と芋、そして野菜をサササッとフライパンで調理し、なかなか出番の無かった和風モダンな角皿に、構成を計算しながらまとめてみました。最近、どこの立食パーティーもガッサと放り込んだような盛付が多く、宴が始まったのに、宴のあとのような演出には正直、納得いかなかったのです。

今や健康志向の流れで人気の薄れた牛肉ですが、他の食材との色合い加減で、今風な雰囲気になりました。これで、闘争心が空振りにならないよう、日々の仕事を、雲水修業の格言『綺麗に敏速に』のごとく、進めていきたいものであります。

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2010年10月30日 (土)

一橋から如水会館を望む。

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首都高速道路が上を塞ぎ、光の恩恵を受けない、現在の寝静まったような一ツ橋ですが、1963年以前はこのような光景がありました。

1925年の11月3日に完成した一ツ橋のほぼ一年後には一橋大学同窓組織・如水会が運営する如水会館が落成します。

この絵葉書は1926年10月30日に如水会館が落成した記念の絵葉書です。奥に見えるのは一橋大学の如水会館の昔の姿です。此処の空間をよく覚えていて、私の親戚の結婚式が1954年に行われ、私も、生まれて初めて式というものに出席しました。アーチ状の二階は開放的な渡り廊下になっていて、そこからは一ツ橋の向こうに皇居が美しく観ることが出来ました。周囲は驚くほど静かで、その後、この界隈がアカデミズムの牙城であったことを知りました。

今も皇居周遊自転車徘走を味わいつつ、神保町から本郷方面に向う時、一ツ橋を経由し北上しますが、タクシーばかり目立ち、落ち着きのない場所というか、見通しのない閉塞感だけが心寂しい場所になってしまいました。

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2010年10月29日 (金)

小平の別天地・笠木實先生を訪ねる。

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凡そ43年ぶりにお邪魔した、小平市中島町の笠木實先生の御宅は、画家の住まいに特有な油絵具・テレピン油の香りに溢れていて、父のアトリエも同じ香りであったことを思い出しました。木曜日はあいにくの雨と冷え切った天候であったものの、小平の玉川上水沿いにある先生の御宅の周辺はしっとりとした風情に囲まれていました。先生に45年以上前から石の湯スキー場でスキーのいろはから教わったほぼ同世代の仲間、前原一雅さん・竹之内信広さん二人と連れ立ってお邪魔しましたが、90歳という高齢ながら、その波乱万丈・紆余曲折、人生をスリルと笑いに囲まれてきた道程が、鋭い眼光に表れていました。戦前の志賀高原の蛍雪荘に関わる話からフランス留学時代の額作りの話まで、我々はすっかり聞き手に回り、その青春時代の話など、あたかも、その場にいるような細部の表現まで画家としての天分なのか、鮮明な記憶力に圧倒されました。さらに、パソコンも眼鏡無しで操作され、デジタルカメラも愉しまれるなどなど、先生の好奇心旺盛な姿勢には、見習うことばかりが多いのでした。

アトリエには、お宝レベルの絵画が無造作に置かれ、そのひとつひとつの解説も先生の講釈がイメージを膨らませ、極めて、面白く分かりやすいのです。スキー・釣り・山行としての友人であった辻まことさんが、石の湯ロッジで1966年頃描いた笠木實さんのカリカチュアは、当時を知っている我々にも懐かしさの蘇るものでした。

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拙ブログに登場する笠木實先生。http://sohske.cocolog-nifty.com/blog/2006/06/post_8d63.html

http://sohske.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_c464.html

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2010年10月28日 (木)

広重・馬の気持ちよさ!

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デュフィの捉えた馬のデッサンもみごとでありますが、こちらご存知・安藤広重の描くこの一枚も素晴らしい作品ですね・・・。

天性の構成主義者である広重は始めに作品のポイントと重心位置を決めてその後、脇役達を上手くバラ寿司の具をご飯に混ぜるように配置していきます。この作品などは、馬一頭々の動きが異なっていますから同じモチーフであっても、バラエティー色があって観る者を飽きさせません。東海道のどこかなのでしょうが、往来する人の按配にも時間の経緯さえ観てとることが出来るようです。働いているよりもどうやら心地よい風に当たって暫し休息する馬と、日陰を求めて遠慮なく畑に入って一服しているような旅人の構成が、リアリズムに満ちて、旅のイメージカタログとしても第一級の広重作品であります。

というのはこちらの勝手な見方でして、実は、この版画は馬の品評会をしている様子なのです。松ノ木の下では、馬を品定めしている業者が遠くから馬を比較しながら観ているのであります。

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2010年10月27日 (水)

九品仏に名店あり・・・。

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環状8号線の内側をほぼ併行して走っている等々力通りは東急大井町線の駅にも近く、商店街を横目にしながら自転車で走ると楽しいのですが、意外と自動車の交通量も多いので、車道を走るにも、気がかりです。最近のエコカーなどはエンジン音もしないような静寂性が売りものな半面、追い越されてやっと自動車に気付くこともあるなど、リアルな場面では、今後まだまだ接触などのトラブルも多くなるのではないでしょうか。

さて、九品仏の駅近く、ほぼ等々力通りに面し、古書店と古伊万里専門の骨董屋が二軒並んでいて、自転車を降りて、ちょっとお邪魔するのに好都合なロケーションです。この日、久しぶりに古伊万里専門店のウィンドーを眺めていると、ずいぶん品の良い染付と色絵が飾られ、どちらもそれなりのお値段でしたが、それもそのはず、中国の400年程前の逸品です。この色絵など軽い筆勢が達者な絵師の技術が光ります。上等な食材を盛るより、ざっくりした素材感の根菜などがピッタリです。染付は呉須色も地味なものの、水紋のような装飾とダイナミックな白抜き部分が観賞用としても結構なお品ですね。これにはずばり、胡瓜の塩もみでも大盛りにしてみたいですね・・・。

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2010年10月26日 (火)

ケアンテリア便り 駒沢で和む。

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駒沢公園のオリンピック記念競技場は、至る所で経年劣化の場所を修復したりしてますが、会場によってはまだ手付かずのところもあり、さながらゴーストタウンの様相を呈しています。

バスケットボールを楽しむ若者で賑わう大階段の駒沢通りを渡った側などは、日中、人もまばらですから、階段もすっかりいい味を出していて、ケアンテリアのプリンの風貌とピッタリであります。奥の競技施設も屋根の不思議な文様がさながら抽象絵画のようでもありますが、これは1964年以来、雨の御蔭で生まれた汚れをスクラッチした形跡なのでしょう。

週末この階段は犬好きの皆さんや、フリーマーケットが集まる名所のようなものですが、この日は人っ子一人居なく、独占状態の階段で、プリンは通り過ぎる自動車を眺め続けていました。

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2010年10月25日 (月)

多摩川 秋便り

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なかなかスカッとした秋晴れのやってこない日々でしたが、土曜日は気持ちよい天候に恵まれ、多摩川のグラウンドは野球・サッカー・フットサル・テニスなどの競技に明け暮れていました。川崎側の伸びた草もようやく刈り込まれ、見通しの悪かった箇所も見違えるように視界が広がり、突然、現われるランナーや自転車小僧などにも、ヒヤッとすることが無くなりました。

さて、自転車徘走でスポーツのトレンドなどを占うつもりはありませんが、少年スポーツに限っていえば、間違いなくサッカー競技の方が、選手から観戦者にいたるまでマナーも良く、清潔感が一歩秀でています。方や、野球は長年の主役を演じてきたものの、それが却って奢り昂ぶり、選手の道具の整理整頓も以前のようにきちんと成されてないように感じます。些細なことから綻びが生じるのは世の常・・・、日本的な野球道の精神主義と先輩忠臣主義もそろそろ見直す時代になったのでは・・・。

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2010年10月24日 (日)

秋色 浅間山

1959 錦の光景とはこの絵のようなことを言うのでしょう。俳句界では「山彩る」「山粧う」などと呼ばれる秋の景色として、この一枚はその典型です。

梅原龍三郎さんが1959年に軽井沢の山荘から凝視して描ききった傑作です。浅間山のあしらいなどは達人の境地!、自由奔放に筆が走り止まるところを抑えることができないような呼吸さえ聞こえてきます。乾ききった軽井沢の空気が冷たく透明感に満ちた光景は、静かさの中に、梅原が50年程前に訪ねたビビッドな南仏の気配も隠されているかのようです。

タンデムで走り抜けるこの時季の軽井沢は、鮮やかな紅葉とともに寂寥感もセットされ、軽快ながら渋いのであります。

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2010年10月23日 (土)

シンボルマークの美しさは何処へ行ったのか。

Trade_mark_simbol420 「先ずはイメージありき!。」・・・と、教え込まれた1960年代はじめのデザイン授業に無我夢中であったものの、後半の時代はベトナム戦争への反戦運動が盛り上がり、デザインなどやっている状況ではない・・・などと野暮な学生の檄に折れ、企業との関わりが強い日本宣伝美術(日宣美)も解散となるなど、デザインという経済活動の一旦を担っていた視覚伝達の応用美術界はその後、苦難の道をたどりつつも、あの、バブル時期には毎日宴会三昧に世相も浮かれ、コピーライター・アートディレクター・空間プロデューサーなどの新ジャンルの業界人がこぼれる様に生まれました。その後、グラフィック界の沈滞が長く、代わりに、プロダクト系の吉岡徳仁さん、深澤直人さん、ナガオカケンメイさんをはじめ、原研哉さんなどが、今日のデザイン界を牽引しています。デザインをサポートする技術・素材も大きく変わり、手と頭で試行錯誤していた時代とは発想もプレゼンも別領域になってしまったものの、このLester Beall氏によるHILTON HOTEL NewYorkの美しいシンボルマークを見ていると、デザイン黎明期の長閑で優雅な時代の薫りが漂ってきます。今、最先端のデザイナーによる巷に氾濫するシンボルマークのお粗末さと比較しても、その、構成力から生まれた品格は別物なのでありますし、輝きが鈍っていませんね・・・。

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2010年10月22日 (金)

不思議な車。

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バックミンスター・フラー氏の考案した,Dymaxion Car http://www.youtube.com/watch?v=YlLZE23EJKs&feature=player_embedded を見るたび思い出すのは、この車を本気で復活できないものかと、斬新な切口の提案があった伊勢丹・相模大野店のコンセプトつくりの頃でした。百貨店の従来路線の延長上のプランは雛形があるため、いつでもできるということで、郊外でできる都市生活者のための、生活を楽しむ商品・環境・サービスをまちづくりを絡め試行錯誤していた、1980年代後半のことです。

相模大野駅から伊勢丹のできるゾーン、さらに北側の公園までを一体として捉え、伊勢丹としてはじめて、外部ブレーンを組織化し、建物から商品政策にいたる軸をブレのないようにまとめていた頃で、連日、商品担当から事務方まで従来の担当枠を超えた自由闊達な意見の闘いに暮れていました。

そのような状況下、突然、このDymaxion Carを相模大野の車として、行政にも働きかけられないものかと提言されたものの、当然、莫大な費用と効果に何を期待するのかといったベタな段階となっては、棚上げするしかなかったのでした。とくにこの車のスタイリングばかりに意識が行き過ぎ、ダイナミックなエコという、今で言えば先端の概念にまで思考領域を広げる余裕などなく、この話は当然、立ち消えとなりました。

さて、この車、シカゴ万博では大人気だったものの、会期中の事故ですべてご破算となってしまいましたが、もし、そうでなかったならば、今日の自動車のカタチ・概念も違っていて、地球環境への配慮から脱石油・太陽電池の導入など相当に早まったかもしれませんね。

しかし、Dymaxion Houseというそっくりさんまであったなどとは、知りませんでしたよ。

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2010年10月21日 (木)

谷中 韋駄天『崔 在皓展』

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昨年の今頃、谷中・韋駄天を偶然通りかかり、開催されていた崔 在皓さんの白磁個展に魅せられて以来、楽しみにしていた個展が今年もやってきました(17日で終了)。

私は、陶磁器好きな両親の家に育ち、眺めているうち自分の感覚に合うのは白磁か粉引きと決め付けて以来、雑器・食器ばかりを集めてますが、崔さんの作る白磁は、その穏やかな人柄と相まって、突き放すような緊張感の姿ではなく、あくまでも食卓の用の美を弁えているので、見ているだけで和みます。今年は、作家魂が昂ぶり始めたのか、韓国の伝統的人形をモディファイしたものや、遊び心たっぷりな酒器など、昨年より品幅と趣きが豊富です。

この日、谷中も秋らしさがいまひとつの天候でしたが、韋駄天に隣接するお寺のハナミズキも赤く染まり、徐々にですが、この界隈が美しい憧景となりはじめています。

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2010年10月20日 (水)

秋の気配

02 19702_2 秋の季節は芳ばしい焚き火の薫りが何処そこからともなく漂ってきて、嬉しい気分になります。

久我山に住んでいた頃の秋の愉しみは、隣近所に遠慮することなく焚き火の出来たことでしょうか。隣家との距離も離れている上、長いお付き合いの方ばかりでしたし、どの家もバシバシという音が激しいほどの焚き火好きな家ばかりでした。1970年代中頃には、数軒がいっせいに始まった焚き火の煙が激しかったのか、消防自動車が数台けたたましい音量のサイレンとともにやってきて、焚き火と分かり戻っていきましたが、かなり説教されたそうです。この時期、父は庭の落葉の掃除に毎日明け暮れ、縁台に座っては焚き火の様子を見極めながら、小まめに落葉をかき集めていました。久我山には植木職人の家が数多くあって、そのせいか、人見街道にも竹かご・竹箒・剪定鋏などを扱う荒物屋があり、小さい頃は父の使いで麻縄などを買いに行かされてました。

今では、こんな長閑な季節の愉しみなどできるほど街中はゆとりなく、おまけに住民の連帯感も薄れていますから、些細なことからトラブルの原因にもなり・・・、などなど、心にゆとりのないご時勢となってしまいました。

さて、里山の秋の写真を観ていると、小金井方面を自転車で走っていて、そっくりな光景に出くわしたことが思い出されます。シャカシャカと枯葉を踏むタイヤの音は軽やかながらも、自転車を愉しむ終盤期に入ったことを告げられたようでもありました。秋終盤でも綿の肌着の重ね着とセーターが当たり前の時代でしたから、午後二時過ぎに冷え込んでくると、フロントバッグから懐かしいマクレガーのジャンパーを取り出して着込むのでしたが丈の短さが如何ともしがたく、後ろからはみ出すセーターがぶざまでありました。

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2010年10月19日 (火)

英国の秋

1109 安野光雅さんの水彩の真骨頂は、海外を描いても日本的な画趣に収められているところでしょうか。

このイギリスの田園風景はスレート屋根と石積みの住まいの村を抜ける街道ですが、日本人にも和める一枚です。過去何度か出張で行ったことのあるイギリスですが、このような光景を目の前にしていても、のんびり散策できたわけもなく、毎日、買付けと商品ラインアップに終始していました。唯一、ロンドンタクシーに乗って郊外に出向いた際、この雰囲気に酷似した村に遭遇し運転手にスナップしてもらい、良い記念になったと満足していたものの、帰国し現像してみると、空しか映っていないのでありました。

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2010年10月18日 (月)

COW BOOKS 目黒川沿い。

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本の店が衰退していることは紛れもない事実で、商店街の細々とした書店はその利幅の少なさと相まって、閉店の加速を止めることができないようです。和洋・古今を問わず、良本、美本、稀本、珍本、の多くはそれに見合った環境下に置かれることなく、本マニアに任せるかの如く、普通の人にはマニアックな魔界にでもいるような趣きの古書店に納まっています。

その点、COW BOOKS http://www.cowbooks.jp/newtop.html は稀代の目利きである松浦弥太郎さんが経営する本屋さんですが、いつ出かけても感心するのは、売れる・売れない・新しい・古いなどに惑わされない、真っ直ぐな本への愛情、そして、ジャンルを問わず、ある時代の証がきちんと載っている本の多いことです。とくに人々が自分の分を弁えていた昭和の中頃までの本の多いことが嬉しいのです。もちろん、みごとなまでの棚入れのプロポーション、書店としてほぼ理想に近い採光、美味しい珈琲・・・、などなど、目黒川沿いを散策する大人に相応しい、穏やかな書店です。

私は自転車の帰りに寄ることもあって、南青山のお洒落な一角のお店には入りづらく、専ら、目黒川沿いのお店に入ります。最初、自転車の格好で入るとお店を取り仕切る女性はけげんそうでしたが、秋ともなれば、多少、街着に近くなるので、ビックリ顔を見なくても済みそうであります。

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2010年10月17日 (日)

1969 LIFEを飾った Johnny Cash

Johny_cash_life_1969 甘いスチールギターとフィドルの演奏をバックに、いかにも田舎のイカスお兄ちゃんといった感じの歌手が跋扈していた1960年代始めのカントリーミュージック界では、サンレコードの辣腕プロデューサーによってプレスリーhttp://www.youtube.com/watch?v=pZWXpmbu4Z4&feature=related 他の新人歌手とセットでロカビリー歌手としてスタートし、その後、黒の衣装と独特のだみ声を売りにしてスターダムにのし上がったジョニーキャッシュは、まだまだ目つきが鋭すぎて、浮いた存在でした。http://www.youtube.com/watch?v=CNsG1QfvqiI&feature=related

シンガーソングラーターとして、優れた曲を書ける才能を持ち、さらに、プロデューサーセンスもあったのですから、野心満々、1960年代後半にはボブディランなど、他ジャンルの歌手とのコラボもこなすなど、その行動半径と人的ネットワークは人種・ジャンルの枠を超え、一所に納まろうとするほど田舎染みてはいなかったのです。

圧倒的な存在感とオリジナリティは、強いアメリカのアイコンにも成り出し、ついに、1969年11月29日号のLIFE誌では表紙を飾るにいたり、その人気は国民歌手として、真のCountry Singerとして、亡くなるまで続いたのです。

ジョニーキャッシュのバンド・Tennessee Twoのやる気が湧いてくるリズムは、大陸横断鉄道の蒸気機関車からインスパイアしたものといわれ、今も、そのサウンドはご機嫌で、ついつい、自動車のスピードを加速しがちであります。

ジョニーキャッシュの定番・鉄道系です。http://www.youtube.com/watch?v=KWasT7HK_KY&feature=related

彼女の支えがあってこそ、頂点に上りつめたといわれる、愛妻・ジューンカーターとのデュエットです。http://www.youtube.com/watch?v=QJi_a0fkXIM&feature=fvw

Nitty Gritty Dirt Bandの名盤のDVDから。http://www.youtube.com/watch?v=7bRJLkNqNXI

ジョニーキャッシュをスターにした名曲・I Walk The Line です。彼のギターに紙が挟んでありますが、最初のバンドではスネアドラムを雇うお金がなく、このアイディアでギターリズムをスネアドラムに変換しています。http://www.youtube.com/watch?v=CctaP71iNuQ

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2010年10月16日 (土)

皇居の松から丸の内。

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内堀通りから桜田門をくぐり、皇居前広場に出ると、松の木が一本一本その特性を活かした剪定がなされていて、いつも此処を自転車で通過するたびに、盆栽の教則本を観ているような錯覚に陥りそうです。総数が何百本なのか千本単位なのか分かりませんが、ひしめき合わずにほどよい間を保っているからこそ、遠くの景観との相性もピッタリなのです。

この日は奇跡的と云って良いほど、ランナーの皆さんが少なく、視界に人の入らないこともあり、自転車から降り丸の内方面に向ってスナップしてみました。いつもは二重橋方面に向って撮るのですが、順光となり、写真に奥行が感じられませんでしたが、この位置からだと程よい逆光となり、松のシルエットも量感豊かに美しく、久々のGood Jobとなりました。

松というニッポン代表のアイコンと、高さ制限が緩和され統一感の無くなった日比谷通りのビル群との構成に違和感はあるものの、ニッポンの得意な二律双生のバランスがみごとに図られているともいえますね・・・。

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2010年10月15日 (金)

PACIFIC FURNITURE SERVICE

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ファストファッションと称されるケミカルな色と素材が街中を席捲していて、そのけばけばしさが街の風情にも悪影響を与えているなあ・・・、などと街を徘走しつつ感じていたのですが、涼しくなり出し目立ち始めたのが、重装備で剛毅な雰囲気の男性諸君です。

私世代には懐かしいAmerican Heavy Dutyとニッポンの伝統技術とを組み合わせたような雰囲気の皆さんが神宮前・代官山界隈のそれも表通りから一歩奥に入った店の周辺に目だっています。皆さんの履きこんだ靴の素晴らしさが、イモムシのようなスニーカー系とは違い、正に、地に着いているのであります。

さて、先日、目黒から恵比寿に抜ける快適な尾根道を走っていると、PACIFIC FURNITURE SERVICE http://www.pfservice.co.jp/top.html が店をオープンした時間に出会いました。リビングの世界もファッション同様、IKEAとニトリに席捲された状況であるものの、ここは頑なにAmerican Hard Wareの路線を一途に維持しています。

この日から始まったLAUNDRY CARTの準備で開店後も納品業務に追われるなど、その適当感覚も恵比寿系でありますし、スタッフの風貌はまったくの恵比須顔と相反する強面系であります。近くのPACIFIC PARTS CENTERはアメリカの片田舎にあるGeneral Storeに迷い込んだ雰囲気に満ちていて、店内の雑貨からドアノブ・フックなど、トラッド感覚だけの臭いがたまりません。純粋道具だけの変哲のない店でありますが、いつもここは時代に奢ることなくマイペースなのです。あえていうならば『米国民芸』店なのです。

この店に合うHard Ware的音楽でも・・・。http://www.youtube.com/watch?v=izfkFh1X9O4

http://www.youtube.com/watch?v=xYiGseDnSAo

http://www.youtube.com/watch?v=lzNPE9-o2gM

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2010年10月14日 (木)

ススキがようやく。

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この日は自転車ではなく、下丸子界隈に用事があり、帰りに多摩川堤が至近距離だったので、ちょっと駆け上ってみると、ススキが可愛らしく咲き始めていました。今年は夏の影響でずいぶんと生態系にズレが生じたようで、彼岸花もまだ咲いてますし、おかしな様子です。この日は、秋風も一休みのようで、蒸し暑さがぶり返してしまいました。

スッキリしない天気の中、一瞬、陽の射したタイミングでスナップし、久しぶりにジオラマ風写真合成ソフト http://tiltshiftmaker.com/ で悪戯してみますと、オリジナルより俄然、秋の気配が際立って出来上がりました。

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2010年10月13日 (水)

騎馬戦にオドオド!。1958年

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小学校も高学年となれば、闘争心をかきたてる競技に参加できるのが嬉しくもあり、怖くもありといった気持ちでした。小学校5年生の秋の運動会では騎馬戦に初登場でき、本番前の練習では土埃の舞う中、6年生の怖い連中から睨まれた5年生の騎馬は加速した騎馬の圧力一発でなぎ倒されるなど、その怖さも半端ではありませんでした。乱暴な中にもルールありというのが当時のマナーであったものの、先輩世代からの口伝えで、帽子を取り合うのは建前で、敵を地面に落とすことが本音でありましたから、顔を引っかかれたりして、興奮状態もピークになれば、突然後ろから敵の騎馬が体当たりするなど、ほとんど、騎馬のカタチをした、大乱闘でありました。

本番当日も秋の乾燥しきった天気で、ポコポコなグラウンドからは土煙が舞い上がり、母親の服装もまだまだ和服比率が高いため、奥の林に逃げ込む父兄の姿がユーモラスでさえありましたし、競技を終えた全員の顔が一気に老け込んだように、小鼻脇のしわに土ぼこりがめり込んでいました。

運動会が終り、吉祥寺ダイア街・坂井屋で友だち父兄と食事しながら、月光仮面のテレビに夢中になっていた頃です。http://www.youtube.com/watch?v=BrLa1CpMK6w

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2010年10月12日 (火)

深沢の可愛い運動会 。

Rimg32018  今日(11日の体育の日)は朝から大快晴となり、7時前には秋の気配を運びながらも、陽射しの強さが元気な一日を応援するかのようでした。犬の散歩ルートとして、用賀から深沢に抜ける道は多数ありますが、この日は、自然と運動会音楽の聞こえてくる方角に足が向きました。

深沢の住宅街にある聖母幼稚園の運動会・開会式が始まり、普段は閑静な環境の界隈も今日は朝から運動会音楽のオンパレードです。桜新町からこの道を通り、通学する日本体育大学の学生も厳つい顔をほころばせながら、見入っています。

園長先生の挨拶にも、さすが躾の行き届いた園児は整然と聞いていますし、小さいながらも整備の整った校庭に父兄もぎっしりと詰めかけていて、わが子の頑張りを今か今かと待ち続けています。

深沢界隈も他所の住宅地と同様、徐々に大きな敷地が細分化され出してますが、まだまだ、樹木の多さと坂の高低さが独特な落ち着きと景観を保っています。

しばし、犬と一緒にこの開会式を見物してから家に戻り、自転車徘走の準備をし、都心に向かいました。

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2010年10月11日 (月)

1956 秋の運動会

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運動会の楽しみは何といっても、その日一日、元気な遊びに徹することができたということ、美味しいお昼ご飯を遠足のように皆と一緒に食べられることでした。しかし、まだ小学校3年生でしたから、お遊戯のようなこともやらされ、ませた男子生徒にとって、一番の「カッコワルイ」時間でありました。写真を観ると、アヒルかヒヨコのような動作をしています。この中腰姿勢はまだ太腿を鍛えることなどしていない頃ですから、かなり辛抱しなければならず、前の生徒が少しよろけてしまうと後ろの生徒が衝突してしまうこともあったのです。

学園のグラウンドも土一色な中、シンプルながら華やかな万国旗が鮮やかに冴えわたり、本部のテント内からは蓄音機から直結のスピーカーから大音量の行進曲が鳴り渡っていました。

運動会の日は教室で着替え、新調した底がゴム製の足袋のような履物を履いて外に出ると、地面から伝わってくる振動が普段の靴では味わえない、地球との一体のような充実感がありました。

はやく上級生になって、フォークダンスや騎馬戦で「カッコイイトコロ」を見せたいと思っていた頃です。

運動会というと、勇ましい曲よりも、この曲が先ず浮びます。 http://www.youtube.com/watch?v=928rosr9mBc

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2010年10月10日 (日)

Laurie Lewisで秋に染まる

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秋の寂寥感漂う女性フィドラー(ヴァイオリン弾き)でありヴォーカリストであるLaurie Lewis http://www.laurielewis.com/ のライブを昔観た時、さほどグッとこなかったのですが、最近、聴きなおしていると、其処彼処にアイリッシュ・ケルト系のサウンドが隠し味になっているような気がして、その微妙で揺らぐ旋律が、秋の時季にぴったりなのが分かってきました。

ドライブするアップテンポ曲も、バックミュージシャンと呼吸が合い、独特なシンコペーションは自転車に乗りながら聴いていると、ペダリングも軽やかになります。

ブルーグラス音楽がカントリー音楽と兄弟のように扱われていますが、彼女のティストに浸っていると、アイリッシュ音楽の影響がはるかに濃く浸透していることを感じるのであります。

とりあえず、数曲・・・。先ずはビル・モンローの娘、メリッサ・モンローの美曲から http://www.youtube.com/watch?v=U60cpy1yHOY

続いてNewfoundland島に伝わる名曲http://www.youtube.com/watch?v=KDaEjoD0cqM&feature=related 剛毅なトラッドサウンドだとこうなります。http://www.youtube.com/watch?v=YiQox33Mbdo&feature=related

ブルーグラスらしいアップテンポ曲は、自転車のスピードを出し過ぎてしまいます。http://www.youtube.com/watch?v=mitohz4Y7N8&a=GxdCwVVULXexZMUWJ9nflfVkGjXx1UpJ&list=ML&playnext=1

最後に、秋の時季に合いすぎるほどの旋律です。http://www.youtube.com/watch?v=qmOIkBQ34Sw

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さて、7年ぶりのアルバム BLOSSOMS も美しいですよ。

ローリー・ルイス、2002年の『Birdsong』(SMM-2002 \2,573-)以来、久々のスタジオ録音2009年作品。ブルーグラス/オールドタイム界が生んだ最高の女性シンガー・ソングライターであるローリー・ルイスの本領発揮、すばらしいアコースティック作品に仕上がっている。キャシー・キャリックとパートナーであるトム・ロザムとのアカペラから、天才少年アレックス・ハーグリーブス(f)とクルックド・スティルのトリスタン・クラーリッジ(cello)を迎えてクレイグ・スミスのバンジョーが美しく呼吸する現代風ブルーグラスのほか、ニナ・ガーバー女史のメチャ美しいアコースティック・ギター、人気番組「Car Talk」のふたりを迎えた大渋滞曲、ティム・オブライエンとデビッド・グリア、ブリタニー・ハース嬢とのオールドタイム・フィドル、アパラチアン・アカペラでの反戦歌、バンド・メンバーであるスコット・ハフマンの書いたカントリーソング、ロイ・ロジャーズのスライドギターにダロル・アンガーとトッド・フィリップスらを迎えたジョニー・キャッシュ曲、最後にはピアノ、サックス、トロンボーンらのジャズ・コンボとの共演にもたじろぐことのないローリー・ルイス節が見事。胸を打つすばらしいボーカルと目くるめく上質な音楽の数々、さすがローリー・ルイスだ。(解説・BOMサービス http://www.bomserv.com/

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2010年10月 9日 (土)

夏雲に秋風。

Rimg32013 この夏の天候の乱心に振り回され、今頃になり、疲れが出てきましたが、今朝(金曜日)も空は夏模様であります。雨前線が近づいているものの、この時季の空に相応しくない様相なれど、風はすでに秋模様となり、草の陰では虫の音も寂しげに聞こえてきます。

ススキにいたっては、ようやくこの程度。例年から較べると一月近く遅れているのでは・・・。さんざん振り回された夏の影響はいまだに多摩川の植物の様子に尾を引いていますが、さすがに半袖ジャージの姿では風が冷たく感じます。天を突き抜ける爽快な秋模様が待ち遠しいですね・・・。

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2010年10月 8日 (金)

多摩川大橋のプレートが・・・。

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気付かなかったといってしまえば、それだけの話ですが・・・。多摩川大橋のプレートが経年変化して緑青の表情もターコイズグリーンもどきとなり、空の青さ、橋桁の石とみごとな響き合いとなっていました。

此処は頻繁に通る場所であるものの、こんなにみごとに古さが新鮮に見えるとは・・・、いいものですね・・・。石の洗い過ぎは如何なものかと思いがちですが、上部はちゃんと昔のままという微妙なセンスを発揮していました。

ということは、何てことはなく、石をきれいに洗い落としただけなので思わず自分の早とちりに笑ってしまいましたが、ずいぶんと新鮮に映ります。

ちっちゃな世界の話でありますが、モッタイナイ発想はこのような古いものをリファインさせて魅せる分野にまで、ヒタヒタと浸透しているようです。

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2010年10月 7日 (木)

安曇野・翁

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蕎麦の話になると、それまで静かな様相の方が、突然、身を乗り出して、博識ぶりを披露される・・・。このような場面にご一緒された方々も多かろうと思いますが、私は蕎麦に関しては『どうでもよい派閥』に入るといってよいでしょう。

さて、火曜日に、この日以外は調整できない所用で安曇野・有明美術館http://w2.avis.ne.jp/~y-kenji/に出かけたため、可喜庵のイベントhttp://kakian.exblog.jp/にも参加出来ず、残念至極でありました。お昼を少し回ったころ用事を済ませ切り上げ、池田町立美術館(北アルプス展望美術館)方面に向かい、その近くの『安曇野・翁』http://azuminookina.com/の蕎麦をいただくことになりました。やや曇りがちであったものの、雲の切れ目から秋の陽も射し、18度という快適気温に満足でした。店の前からは安曇野のフラットな景観がパノラマ展開していて、快晴ならば晴れ晴れした光景が全面展開してくれた筈です。

詳しいことは分かりませんが、このお店、蕎麦マニアには有名なグループのひとつといわれ、そのせいなのか、店内は空席なしの状態です。メニューも三品というシンプルさが嬉しく、当然、ざる蕎麦に決まりです。登場したざる蕎麦は何の変哲もない姿であるものの、一口手繰ると汁の上品さが際立ち、辛味大根・山葵との相性も大納得であります。蕎麦湯も差しはじめからとろりとした白濁色で、これもけっこうな一品でありました。

池田町の展望はみごとで、ここを訪れたのは5年ぶりですが梓川の畔からの北アルプスも美しく、絶景の素晴らしさが日頃の閉塞感を払拭してくれます。

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2010年10月 6日 (水)

1956 社会科のフィールドワーク。

593195602 通っていた小学校は文武両道は当然のこと、さらに世の中の仕組みについても、分かりやすい授業と体験学習を通して、植えつけてくれました。学園の左を行くと有名な欅並木があって、そのそばには園芸学習の畑があり、そこではじめてサツマイモを収穫できたときは嬉しかったですね。

両親に前もって焚き火の準備をしてもらい、勇んで帰って焼きイモの出きるのを愉しみにしてました。アルミフォイルなどありませんから、火加減と風の入る按配が難しいのですが、父は子供の頃、木曽福島に預けられ、家の手伝いをさせられたこともあって、火起し・火加減が上手で子供心にも感心してました。真っ黒な炭化した皮をめくると鮮やかな黄色の中身が湯気と共に現われ、神田川から吹き上がる北風の寒さにうってつけのおやつでありました。

この写真は、小学校3年生の社会科の授業で、秋の収穫の模様を実地体験しているところです。私は家の北側から収穫の様子を見ることのできる環境でしたが、初めて見る生徒も多く、脱穀作業を面白がって見ていました。担任の清水晴男先生の一生懸命な説明のおかげで、食物作りの大切さをしっかりと植えられたのです。

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2010年10月 5日 (火)

自転車乗りには絶対!はらドーナッツ

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古いまま硬直化していた世界が自然発生的に今様の輝きを生み出したか思うと、時代感性に優れた少数の顧客が集まりだし、遅れて不動産・商業関連の皆さんが名を名乗らずに密かにマーケティングの情報収集と称して、店舗を構えたものの、顧客嗜好動向の情報に鮮度が失せだすと撤退!!!。このサーキュレーションは東京に限らず、全国の商業トレンド地域の宿命なのです。

ここ目黒通り・元競馬場辺りも一時の長閑な気配が動き出し、ずいぶんときちんとした店構えが増えだし、自転車で流していても、ピーンとくる店のオーラが外から観えず、通り過ぎてしまうだけになってきました。それでも、はらドーナッツ http://haradonuts.jp/ が開放的な店を開けているだけで、小休止してしまいます。すっかりメジャーとなったこの店ですが、今も素直でかわいい店員さんが汗だくのジャージ姿の中高年にやさしく、「今日はどちらまで行かれたのですか」・・・と一声をかけてくれます。周辺には、気取った店が増えだしたにも関わらず、この店のフレンドリーな店員さんの笑顔は、多くの地元の皆さんの共感をも取り込んでいます。

ここのドーナッツはお腹にもたれず、都心から帰りがけの一服基地として、絶妙な場所にあります。山手通りから世田谷に向うには駒沢通りの道幅の狭さが気になって以来、遠回りでも開放的な目黒通りを通りますから、この店ではすっかり覚えられてしまいました。

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2010年10月 4日 (月)

池田弥三郎 『食前 食後』

Rimg27987 今年に入り、池田弥三郎さんの著作を見直してしまったのは、それが東京のある時代の教育・文化人としてのリベラルな視点ながら古典・伝統をも許容できる、大人の悠々とした文体と、俯瞰しつつも暮しの細部まで見据えた筆力によるものです。

多くの作家が食べものの「うまい」「まずい」を論じる中、池田さんのスタンスは食卓のマナー・しつけの場としての食事などなど、ご自身の食履歴を軸として語ってくれます。

1973年(昭和48年)日本経済新聞社から刊行されましたから、この本に登場するお店の中には、既に、商いを閉じたところもあるものの、当時まだまだ多く残されていた江戸・明治の店構えと江戸っ子気質の商いの作法の薫りが織り込まれ、読めば読むほど、過ぎ去った美しいニッポンの風俗が蘇ります。

装丁は原 弘さん。モダンながら、間を弁えた姿は、本棚の中でひときわ冴えています。

味覚の秋より・・・。戦後すでに25年。ものの味で、戦前を知らなかった調理人・板前・コックが、もう三十代である。戦後の味で育った者が今日の味を管理しているのである。そのうえ、客への、おびただしい数の参加は、戦後の味しか知らない者が、それ以外を知らないままに、それに馴れてしまって、その数が味に働きかけている。多かろう、悪かろうとしか言いようがない。

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2010年10月 3日 (日)

この道ですよ・・・、ランドナー道。

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写真:今森光彦

秋にはこのような豊穣の気配が漂う中、のんびりとランドナーに乗って、ポタリングを愉しむのが私世代のささやかな楽しみ・・・、といいたいところですが、1960年代には都心から少し離れた場所にも多く観られたこの光景も、今や希少価値というよりか絶滅景観となってしまったようです。棚田の間を流れるような脇道の幅などは実に自転車三昧に最適なヒューマンスケールで、その曲がり具合と勾配の按配はまるで空中を泳ぐような快感がありそうです。

頑ななランドナーマニアがお好きなトラッドブランド・ブルックスサドルでは、衝撃を股間に喰らうこともありそうですが、最先端の衝撃吸収素材が使われたサドルならば、格好はモダン過ぎるものの、極楽のような快適さを保証してくれそうです。

ところで、この写真にそっくりなところが何処かあったような気がしてるのですが・・・。そうそう、伊豆多賀駅の北西側の急斜面の畑がよく似ています。網代港まで見渡せるパノラマは今だに、懐かしの情景を披露してくれています。

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2010年10月 2日 (土)

秋めいてきてご機嫌です。

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真っ青な空と無風となれば、早朝から落ち着かず、weiderENERGYを冷蔵庫から取り出し、グググイーッと一気に飲み干し、先ずは、多摩川に向かいました。予感どおり、久しぶりの前面真っ青な光景をしばらく楽しめるとなれば、夏太りで重くなった体重とはうらはらに、気持ちは軽くなります。ガス橋からの眺望も絶佳で、実に澄み切った中に深いブルーが水面と空から目の中に沁みいたります。この日は、多摩川大橋まで下り、第二京浜国道から池上本門寺に出て、池上通りを大森方面に向かいました。しばらくぶりの池上通りは地味で正統な商店が点在してますが、少しずつ、今風の惣菜店などが目に付きました。鹿島神社の先、大井五丁目の信号を右折し、旧東海道に出てみれば、立会川商店街の竜馬・竜馬・竜馬の旗指物に仰天!!!。大河ドラマ便乗商法に漁夫の利とばかり、ここも、普段の無策ぶりがばれるような中身のない集客商法に哀しげな竜馬の銅像が泣いているようにも見えてしまいます。そのまま北上し、鹿島運河に出てみると長閑な光景が現われ、すっかり整備された遊歩道をそのまま鮫洲まで向かい、旧東海道に戻りました。立会川のみならず、幕末・維新(瓦解)に便乗しているこの街道も、インフォーメーションをはじめ、どうしても行政主導の臭いがして、ヒューマンコミュニケーションの視点が欠如しているかのようです。

一気八ツ山橋から柘榴坂方面に左折、大好きな尾根道、二本榎通りに向かい、吹き上げる快風を浴びながら、三田に向いましたが、途中、高松宮邸傍の松島屋で、名物・豆大福を味わい、しばしの休憩。ちょっと前にテレビで紹介していたのを、珍しく記憶に残っていて、気候が良くなると脳の働きも昔に戻るのかと・・・、急ブレーキをかけて飛び込んだのです。塩加減も絶妙な小豆の美味さに納得し、一気に桜田通り経由で世田谷までユーターン。この日の走行距離は45キロ、所要時間はキョロキョロしていたので3時間強でありました。

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2010年10月 1日 (金)

TWEED RUN 2010

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この楽しそうな集まりの写真を観ていると、来るものが来たな・・・、と思ってしまいました。

私が、自転車に興味を抱き、学校の帰りにほぼ毎日立ち寄っていた「東京サイクリングセンター」には周りの自転車を圧倒するかのような美しい自転車が何台か飾ってありました。フランスのReneHerse,イギリスのRaleigh、まったくタイプの違う自転車ながら、その輝く塗装・独自のネジ・独自の変速機・そして独自の風貌・・・、この世界に魅せられ、とうとう半世紀近くになろうとしています。

TWEED RUN 2010 http://tweedrun.com/ を観ていると、あの、Frank Pattersonさんの描く世界丸写しのようで微笑ましくなります。若い世代を中心に始まったこのイベント。当初はしゃれでスタートしたものの同調者の多さにこれだけの宴となったのでしょう。皆さん、好感の持てる人ばかりで、ファッションを見るとクラシックな方から今風のトレンド好きな方も混ざり合っているようですね http://www.youtube.com/watch?v=DjuRU5HdxcU&feature=related  http://www.youtube.com/watch?v=qT2GlewwFl4&feature=player_embedded http://www.youtube.com/watch?v=xb1ccVk22Qc&feature=related

 クラシックカーの世界にもこのタイプの集まりがあり、10月9日明治神宮前をスタートしますが、イマイチ、俗っぽさが払拭できず、観ていて恥ずかしさが残ります。自動車より維持管理の簡便な自転車ですが、ワクワク感の濃さでは数段上をいってますね。

3年ほど前から都心のメッセンジャーの諸君の雰囲気が、クラシックタイプとレーサータイプに分かれ、そうこうしてる内、クロモリフレームの再浮上などあり、世界的にもクラシック回帰の下地はあったのです。

東京都心で、このようなスタイルで自転車を愉しむなら、先ずは、日本橋・本郷界隈・谷中・上野・神田が本筋でしょうし、ちょっと今風の雰囲気を味わうなら目黒・恵比寿・中目黒などがピッタリでしょう。何れも、住宅街に渋い茶店ときちんとして本屋のあることが、こういう格好に相応しい処と言えるでしょう。乗物・人物・ファッションが一体化した美しい状態は自転車の独壇場で、走る姿は町の環境さえも左右してしまいますから、秋から来春まではこの雰囲気の方々が溢れそうであります。

自転車をきれいに磨き上げ、ようやくやってきた秋をひたすら堪能することにしましょう。

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