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2010年11月 6日 (土)

広重の空撮 東都名所・高輪之明月

Photo_2

“高輪之明月”は広重の風景画のなかではお気に入りの一枚。前面に飛翔する9羽の雁と左へ大きく湾曲する海岸線を対比させ、奥行きのある画面をつくっている。
この大胆な構図にしびれる。雁が一羽、大きな月にかかるところも憎いほど上手い。
こういう前景の対象をクローズアップして、遠景の広がりを強調する広重独自の画風がその斬新さを一段とますのが最晩年に制作された“名所江戸百景”です。

広重が今に生きていれば、間違いなく『空撮の広重監督』とよばれていたでしょう。抜群の構図設計とトリッキーなディテールを隠し味にするなど、広重の魅力は失せることなく、むしろ、いろいろな発見を見出す愉しみが尽きません。この作品は、何といっても雁の動きと一羽一羽の間の取り方でしょうか。ストップモーションのように観えるのも、完璧なデッサン力の裏打ちがあってのことですね・・・。秋の高輪と江戸湾から味覚の季節に誘われているようです。

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