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2010年12月 6日 (月)

1970年代初期・伊勢丹の商品デザイン

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1969年に毎日産業デザイン賞を受賞した伊勢丹研究所・インダストリアルデザイン研究室は、一気に、問屋経由から地方メーカー直接にいたるまで、商品開発の依頼が増え、営業本部との調整を計りながら販売に結びつくよう、案件の絞込みを目論んでいきました。

1971年ごろには、通産省○優事業という全国の地場産業から厳選されたメーカーに、都市生活を楽しむ顧客に向けたデザイン指導を行っていました。持ち込まれた案件も家内工業のスケールからその地方を代表する企業まで、小さなお土産品から新素材の研究開発までと幅広く、最終的に機能・意匠・価格面で一定の水準に達したと判断されたあと、内部協議で合意に達したものはすぐ店頭に置かれ販売されましたから、作り手も必死でがんばっていたのです。この考えは、やがて15年以上経過して、バブルの真っ只中、西武の先進的日本の伝統工芸を世界に発信したJAPAN CREATIVEにも波及していきました。

このアルミの花器は1971年の商品で、アルミ成形押出技術を商品として転用できる可能性はないものかという依頼に応えたものです。まだこの時代は、金粉も眩しい重厚な色着せガラスや色鍋島・柿右衛門風の贈答向きな純ニッポンデザインが花器の圧倒的なシェアを握っていて、(今も変らず)その中で勝負しても売場で浮いてしまうのは火を見るより明らかでしたから、モダンカジュアルなリビング関連のショップを作らざるを得なくなり、Design Group Shop というあまりに直球すぎる名前の売場を、家庭用品売場のエスカレーター前という一等地につくることとなったのです。このショップをつくったおかげで、一気に、若い世代に向けた健全でカジュアル指向の食器・キッチン用品・インテリアファブリクスの開発に拍車が掛かっていきました。

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