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2010年12月 2日 (木)

1970年代・地道なデザイン。

197005

今ではカラフルなキッチン用品がめまいもせんがごとくデパート・リビング専門店に並び、この世界もポップ感覚真っ盛りでありますが、それを見ながらつい思い起こすのは40年近く前の伊勢丹の地道な商品開発としてのキッチンツールです。

何も百貨店がこのような生活密着系の道具をわざわざデザインする意図が分からないと仰るのも、ごもっとも・・・、当時は社内ノウハウがなくても、問屋・小売店の云われたまま作るのが得意なメーカーの多い中、コンセプトとデザインをぶれなく構築するノウハウは、間違いなく伊勢丹が一歩も二歩も進んでいて、生活に関する地道な研究はその環境から家庭内の道具・用品の分析まで、ほとんど網羅していたのです。

当時も今も、ファッションが百貨店の顔であることは変わりませんが、生活系のリビングは、トータルなデザインが家具から家庭用品まで筋道がなく、取引先の思うがままの商品しか扱えず、どこの百貨店も同じ商品で溢れて、そこには生活を機能性・審美性・持続性から見直した視点が欠落していましたから、このような地味でいて毎日出番のある道具の開発には、相応の時間とお金をかけていたのです。

暮しの手帖でも絶賛されたこのシリーズは、他にホーロー鍋のグループもあって、この鍋は、当時、全国大都市の暮らしを楽しむ家庭にかなり浸透していました。このヒットで製造メーカーは専用ライン工場を新設するまでなったのです。

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