谷内六郎 『雪』 1949
この絵はシンプルな描き方にもかかわらず、そのイメージの広がりに、全身が深く吸い込まれるようです。
少女が窓越しに舞い降りる雪を、憧れるバレリーナと想像したファンタジーな世界に惹き込む谷内さんの発想は、日常の生活から独特な詩情が生まれるため、誰しもがそのテーマとモチーフを理解することが出来るのです。あの週刊新潮の叙情的表紙には、多くのサラリーマンが水曜日・朝のKIOSKで癒された筈です。
私などはこの絵を観ていると、戦争映画『地上最大の作戦』に登場する落下傘部隊の映像を思い出してしまいます。あの場面では、落下傘が真っ黒な背景に白く浮き上がり、その姿は牡丹雪のように見えたのです。
不透明水彩絵具を駆使していても、画面は奥の奥まで見通せる透明感で溢れていますね・・・。
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コメント
遅くなりましたが本年もよろしくお願いいたします。
ことしはとくに冷込みが厳しいのでこのような絵を見ると「ホット」しますね。
投稿: たかさん | 2011年1月22日 (土) 午前 08時30分
風が冷たく、自転車も休眠状態です。
今年もよろしくお願いいたします。alpshima
投稿: たかさんさま。 | 2011年1月22日 (土) 午後 12時43分