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2011年1月 6日 (木)

 瀬戸黒茶碗 加藤唐九郎 昭和36年

36 安土桃山期に出来た茶陶の名品は、美術的に見ても勝れたものだということは、世界的に誇っていいと思う。あの時代が共通して持っているものは、不完全趣味である。不完全なものの中に美しさがあり、不完全なものの中に強さがある。(加藤唐九郎『かまぐれ往来』より。)

瀬戸黒は別名「引き出し黒」。焼成中に窯から引き出し、急に冷却させて作るのでこの名がついた。かつて天目茶碗を焼く時に、釉薬の溶け具合をチェックするための色見として引き出したことに由来する。漆黒色の釉調は奥深く味わいがある。好んで瀬戸黒茶碗を焼いた唐九郎は、黒という色のもつ精神性に惹かれたのではないか。(太陽 特集・加藤唐九郎より)

この黒茶碗に眩しいくらいの抹茶色が淹れられ、簡素な木と土と紙の空間の中で静寂なひと時が展開されれば、これは男の茶会ですね。元来、殺伐とした戦場の一角に作られた結界から始まったお茶は、敵対する大将同士の講和の場であったそうですから・・・、華やかな女性ばかりが活動する現在のお茶の世界はいつ頃から始まったのでしょう・・・。

さて、この茶碗、単純な円柱型の真ん中に見える胴ひもと呼ばれる段差から生まれる陰影は、茶室の下地窓からかすかに射す光を受けた姿であり、庭の草木の動きを投影して光が動き始めさえすれば、戯言さえも哲学領域に聞こえてしまう男の閑談場に化してしまうのです。

先ずは男性諸氏!。夜の閑談も宜しいのですが、とにかく、初釜に出かけましょう・・・。

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