東北 広田町 1955年
父の遺した東北旅行日記や葉書きなどから推測し、1955年の5月の陸前高田市広田町の様子と思われます。
父がライカⅢfを肩にぶら下げ、広田町の佐々木旅館の主の案内で町内を歩き周り撮影した中の一枚ながら、構図が映画監督のこだわりを知りぬいたロケ班のアングルみたいなリアリズムに満ちています。撮影日時は5月ですが、東北はまだ寒い時期で、その雰囲気がモノクロフィルムだからこそ、いっそう伝わってきます。犬の位置など、これ以上後でも先でもNGが出てしまいます。父は写真のことなどまったくわからず、譲られた名機を四六時中離さず、撮りまくってましたが、若い時代の石膏デッサンや人体デッサンから野外スケッチなど厳しい修業のおかげで、写真にもその構成力が充分表れています。
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