芭蕉と紫陽花 鈴木信太郎 1937年
あまりにも早すぎるモチーフですが、今年も昨年のような猛暑とならぬよう、早々の祈願を込めて・・・。
鈴木信太郎さんの描く逆光に揺れるバナナの葉とみごとなボリューム感の紫陽花です。亜熱帯高気圧化してしまった日本列島では南方の生態系がかなり北でも誕生しているようですから、四季の移ろいにあわせた衣更えのたしなみなど関係なく、年中、エコ・ルックで通せる時代が目前なのでしょうか。
さて、55年以上前、突然父が久我山の家の玄関にバナナの樹を植えたものの、子供の私にさえ、周囲の雑木林との関係とミスマッチであることは明白で、おまけに純和風住宅との按配もいかがなものか・・・、といった雰囲気でした。やたら、幹部分ばかりが太くなり、やがて塊となり、高校時代ともなれば、グロテスク以外の何ものでもなくなり、ついに父は根元から解体し始め、抜き終えたその場所には、繊細で鮮やかな山吹が治まり、春ともなるとその眩しいイエローが寝ぼけた気分を一新させてくれました。
方や紫陽花は西側のブロック塀脇に群生していて、剪定もせず、6月ともなるとぐんぐん伸び、清楚な花とは無関係な大きな葉と幹に、蛙もお好きな場所なのか、うっかり剪定始めれば、ゴソゴソと逃げ出す始末・・・。やはり、紫陽花は鉢植えに花三つというところが上品です。
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