朝霧の旅立ち・三島 広重
赤瀬川原平さん式にいうならば、この景色などはさしずめ、『透景』とでも呼ぶのでしょうか・・・。
東海道シリーズの、静岡県・三島宿の朝の旅立ちの様子です。
登山並みの早朝出立が当然であった江戸時代は健脚であれば一日15里(60キロ)は歩けたそうですし、食生活も質素なものばかりでしたから、メタボ体形の者などいるわけ無く、幕末写真など見ていても、スリムな体形の者ばかりがうろうろしています。
広重にしてはずいぶんと遠近・立体感のある画趣で、朝霧の効果をぼかし手法で表しています。中央の駕籠かきのあたりに色彩を集中させ、周囲をモノトーンのグラデュエーションで広がりを持たすなど、望遠と接写を一緒にしてしまったような効果抜群のテクニックであります。左奥に霧の中に消え行く三人の納まりがみごとで、このぼかしがなければ、まとまりのない分裂症気味の、おかずいっぱいな画趣となっていたところです。
さて、お知らせですが、このブログのディスク容量がオーバーとなる、本年12月12日をもって、alpshima は毎日連載の記事が完了いたします。現在、記事のストックがいっぱいとなり、 alpshima にタイムリーな記事を書き込みできなくなりましたので、今からでも新らしいアドレス http://alpensmile.cocolog-nifty.com/ のブログを、併読ください。
タイトルも alpshima 2 といたしました。タイムリーなできごと・散策日記などを書き込みますので、時々クリックしてみてください。何とか、ほぼ毎日の書き込みをしたいと思います。12月12日までの alpshima と併読していただけますよう、宜しくお願いいたします。(このお知らせは、今後のブログで随時記載いたします。)
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