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2011年4月 9日 (土)

延々と何処までも・・・。

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画・安野光雅

1967年、初めてのヨーロッパ旅行で最初に降り立ったロンドンでBMCのレンタカーを借り、先ずは慣らし運転とばかり郊外に向かったものの、ミシェェラン地図の購入を後回しにしたものですから、行く先々も適当で、当時まだ運転免許をもってなかった私はナビゲーター役となり、勘と度胸でドライバーの大西さんに方向指示をしてました。

それでもしばらく走っている間に偶然迷い込んだ丘の向こうに、日本では観られない美しいパノラマが展開していて、車を止めて遠くの方まで続く一本道の素晴らしい景色を堪能していました。イギリスにはライトウエイトなスポーツカー文化があったり、クラブマンというカテゴリーの(ランドナーとも呼ばれます)高速で楽しむ自転車ツーリングの嗜みがあったりと、羨ましい限りですが、全てはこの目の前に展開するパノラマのおかげであるに違いないのです。今日も、これらの無垢で美しい光景は低俗な観光振興に迷うことなく、ナショナルトラスト運動 http://www.aflo.com/nationaltrust/?gclid=CPWg5ufbraECFUMwpAodPDqb_A など自然景観の価値を重んじるブリティッシュカルチャーの象徴として、根強く頑なに守られています。

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